顧客満足度調査(CS調査)とは?目的・方法・調査票の作り方
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 1.1.この記事でわかること・できること
- 1.2.この記事はこのような方におすすめ
- 2.顧客満足度調査とは
- 3.顧客満足とは
- 4.顧客満足度の指標
- 5.顧客満足度調査の調査設計手順
- 5.1.調査設計をする
- 5.2.調査の実施方法を決める
- 5.3.調査票を作成する
- 6.アンケート結果の集計と分析
- 7.顧客満足度調査の実態(アンケート結果)
- 7.1.アンケート概要
- 7.2.「顧客満足度調査」は自社での調査が6割強、実施方法は6割以上がインターネット!
- 7.3.他社に依頼する際の選定基準、最も多いのは「結果の信頼度」!
- 7.4.調査のやり方が分からないことより、予算や時間がかかることの方が悩みだった!
- 7.5.顧客満足度調査の情報収集手段として、インターネットは欠かせないツール
- 8.よくある質問(FAQ)
- 9.無料ダウンロード「顧客満足度調査 調査票の設計ガイド(フォーマット)」
- 10.まとめ

はじめに
商品の販売やサービスを提供する側の人たちが、常に気になっていて知りたいことといえば、「我々の商品やサービスは、お客様に満足いただけているか?」ということではないでしょうか。その実態を把握するためにおこなう調査が、「顧客満足度調査」です。
この記事では「顧客満足度調査」について、必ず知っておきたい基本的な情報や、一連の流れ、調査設計のポイントを解説していきます。
無料で使える調査票の設計フォーマットや、なかなか知ることができない顧客満足度調査の経験者による「調査の課題点」などをアンケートで集計した結果も公開しています。
この記事でわかること・できること
- 顧客満足度調査の一通りの流れが分かる。
- 顧客満足度調査を成功させるポイントがわかる。
- 顧客満足度を数値で把握するための代表的な指標(CSAT・NPSⓇ・CESなど)がわかる。
- 顧客満足度調査の実態(調査担当者向けにおこなったアンケート結果)を知ることができる。
- 調査票の設計ガイド(フォーマット)を、無料でダウンロードできる。
この記事はこのような方におすすめ
- 価値のある顧客満足度調査をおこなうためのコツを学びたい方。
- 顧客満足度調査をおこなうにあたり、調査経験者(担当者)の実体験を知りたい方。
- すぐに使える顧客満足度調査の「調査票の設計ガイド(フォーマット)」を探している方。
顧客満足度調査とは
顧客満足度調査とは、自社のサービス(商品)を利用した人(購入者)の「満足度・期待度」を把握するために、必要な情報を収集する調査手法です。
収集した情報は、数値化して分析をおこない、商品開発やサービス改善などに役立てます。つまりマーケティングの課題の解決や、今後の戦略を立てるために、とても有効な調査です。
英語でCustomer Satisfactionということから、CS調査とも言われます。
顧客満足とは
そもそも“顧客満足”とは、お客様が商品やサービスに対して抱いている期待値を超えることです。誰しもが、商品を購入するときやサービスを受けるとき、大きさは違えど「期待」をもって行動しています。その期待よりも大きな満足感を得られれば得られるほど、顧客満足度は大きいといえるでしょう。
この顧客満足度の度合いを把握できるのが「顧客満足度調査」なのです。


顧客満足度の指標
顧客満足度の高いor低いを決める基準は、「期待値と現実のギャップ」になります。しかし、そのギャップは人の心の中にあるもののため、実際に目に見えるものではありません。それを測るためには、一体どうしたら良いのでしょうか。
まず代表的な指標は「売上」です。商品が売れるほど、その商品の満足度が高かった、と考えられます。
次に「リピート率」です。この商品やサービスがとてもよかったので、また買おう!と行動した人がどのぐらいいるのかも、立派な指標になります。
上記の売上やリピート率は、いわば顧客満足の「結果」として表れる指標です。これに加えて、顧客の声を直接数値として把握するために、次のような指標もよく使われます。
- CSAT(Customer Satisfaction Score):特定の商品やサービス、対応に対する満足度を、5段階評価などで直接尋ねる指標です。個別の接点ごとの改善に活用しやすい指標とされています。
- NPSⓇ(Net Promoter Score):「この商品やサービスを、他の人にどの程度勧めたいか」を尋ね、顧客の推奨意向・愛着度を把握する指標です。中長期的な顧客ロイヤルティの把握に向いていると考えられます。
- CES(Customer Effort Score):商品・サービスを利用する際に感じた「手間」や「負担の少なさ」を数値化する指標です。数値が低いほど、負担なく利用できたと捉えられます。
いずれか一つに絞る必要はなく、調査の目的に応じて組み合わせて使うのが実践的です。
顧客満足度調査の調査設計手順
ここからは、実際に顧客満足度調査を実施する際の、一連の流れに沿って説明していきます。
調査設計をする
最初に、調査設計をおこないますが、まずが調査目的を明確化しましょう。
顧客満足度調査は「課題を解決するための“手段”」であって、「実施すること自体が目的ではない」と認識することが重要です。
どんな調査にも言えることですが、事前に調査を実施する「目的」が明確でないと、調査結果を見ても次の行動に繋がらず、振り出しに戻ってしまうため、注意が必要です。
明確化するために事前に整理しておくべき主な項目を3つ挙げます。
対象者の明確化
誰に対して調査するのか?を明らかにしておきましょう。
仮説
仮説とは、ある現象を説明するために仮で立てる説のことです。例えば、「このサービスを利用している人は、60%が満足している」「この商品を知るきっかけとしては、CMに次いでSNSが多い」といった仮説を立てます。この仮説が正しいかどうかを検証することが、調査の目的となります(ただし、目的が「実態把握」であれば不要です)。
※仮説の立て方や、実態把握・仮説検証(Webアンケートを実施する目的)について詳しく知りたい方は下記記事をご参照ください。
🔗仮説の立て方|事例から学ぶ「仮説構築力」の身に付け方!
🔗ネットリサーチの目的「実態把握」と「仮説検証」について知る!【「ネットリサーチ」の基礎はこちらから】
利用目的
調査の結果をどう活用するのか、を決めておくことも重要です。前述のとおり、調査自体をやることが目的ではないので、結果が出た後にどうアクションを起こすのかを、明らかにしておきます。
調査の実施方法を決める
顧客満足度調査の実施方法を決めます。
定性調査とは、言葉・行動・状況などの数値で表現することができない情報(データ)を収集する調査のことです。顧客が満足した理由や背景を詳しく把握することができます。定性調査の手法には、以下のようなものがあります。
・グループインタビュー
・ディテールドインタビュー(デプスインタビュー)
・デプスインタビュー
・エスノグラフィ
上記の通り、様々存在します。また、調査目的を達成するための技法も多数存在します。
なお、定量調査と定性調査について詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
🔗定量調査・定性調査とは|リサーチ マーケティング用語集
自社で実施するか、リサーチ会社に依頼するか
定量調査・定性調査のいずれの方法も、調査を「自社で行う」のか「リサーチ会社(調査会社などの専門機関)に依頼する」のか、決めます。
自社で行う場合は、アンケート作成ツールを利用したネットリサーチが便利です。回収から集計作業までツールにおまかせできるなど、効率的なアンケートを実現できます。
リサーチ会社に依頼する場合は、リサーチのプロに調査を依頼できることが最大のメリットです。より専門的な分析結果を期待することができるでしょう。
いずれにせよ、目的や予算などを踏まえて、しっかりと検討することをおすすめします。
アンケート作成ツールについて知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
🔗【アンケート作成ツール(ASP)】サービスの特徴&活用方法を解説!
調査を実施するタイミングはどうするか
顧客満足度調査は、いつ実施するかによっても得られる情報が変わります。大きく分けると、次の2つの考え方があります。
- 都度型(購入・利用の直後に聞く):接客や商品の使用感など、個別の体験に対する満足度を、記憶が新しいうちに把握できます。
- 定期型(一定期間ごとに全体へ聞く):季節や時期による変動を含め、自社に対する満足度やロイヤルティの推移を、中長期的に把握できます。
自社の調査目的に応じて、どちらか一方、または両方を組み合わせて実施することを検討しましょう。
調査票を作成する
正しいアンケート調査を行うには、調査票の作成が非常に重要となります。
調査票作成における重要なポイントは、下記記事にて詳しく解説しておりますのでご覧ください。
🔗アンケートの作り方|4つのコツと質問例(テンプレート)を大公開
質問項目の例
調査票には、目的に応じて次のような質問を組み合わせるのが一般的です。
- 全体的な満足度を聞く質問(例:今回のご利用に、どの程度満足されましたか)
- 個別の項目ごとの満足度を聞く質問(例:価格、対応スピード、使いやすさなど、要素ごとの評価)
- 満足・不満の理由を聞く自由記述の質問
- 推奨意向を聞く質問(例:知人や同僚にどの程度勧めたいか)
質問数が多すぎると回答者の負担が増え、回答の質が下がりやすくなります。目的に直結する項目にしぼり、シンプルな構成を心がけましょう。
アンケート結果の集計と分析
顧客満足度調査に使用する一般的な集計方法は「単純集計」や「クロス集計」、分析方法は「クロス集計を基にした分析」や「ポートフォリオ分析」になります。
分析方法
クロス集計を基にした分析では、例えば年齢もしくは性別で分けたとき、商品やサービスの満足度にどのような差異があるのかを分析することができます。
ポートフォリオ分析は、「満足度」と「重要度」という重要な2つの指標を軸にして、4つのエリアに各項目をマッピングしたグラフを作成し、注力すべき項目を把握・抽出・分析する方法です。「Customer Satisfaction」の頭文字を取り、「CSポートフォリオ分析」と呼ばれることもあります。
クロス集計やポートフォリオ分析について詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
🔗クロス集計とは?集計表の作り方と活用事例
🔗ポートフォリオ分析を解説!エクセルのやり方と事例
顧客満足度調査の実態(アンケート結果)
※以下は2020年に実施した調査の結果です。当時の傾向として参考にしつつ、自社で調査を行う際は、最新の実態をあわせて確認することをおすすめします。
“調査を実施した担当者の「生の声」”
ここからは、顧客満足度調査を実施したことがある担当者を対象におこなった、“顧客満足度調査の実態”に関するアンケート結果をご紹介します。
経験者の意見には、調査を成功させるためのヒントが入っているかもしれません。是非ご活用ください。
アンケート概要
24時間セルフ型アンケートツール『Freeasy』を使って、約450万人のモニター会員を活用し、30~50代の会社員(正社員・契約・派遣社員)・経営者・役員を対象に、「顧客満足度調査」に関するアンケートを実施しました。
・調査対象:30歳以上~59歳以下、男女、会社員(正社員・契約・派遣社員)・経営者・役員
・調査期間:2020年2月18日
・サンプル数:300
「顧客満足度調査」は自社での調査が6割強、実施方法は6割以上がインターネット!
顧客満足度調査について、『自社で調査をした』が68.83%と『他社に依頼した(31.17%)』を上回りました。

実施方法については、『オンライン調査(ネットリサーチ)』が『両方』という回答も合わせると63.64%と全体の6割を越えていました。

他社に依頼する際の選定基準、最も多いのは「結果の信頼度」!
顧客満足度調査を実施した際に、『他社に依頼した(31.17%)』と回答した人を対象に、依頼先を決定した理由を聞いてみたところ、『信頼のおける調査結果が出そうだったから』が37.5%と最も高く、次いで『結果の回収スピードが速かったから(29.17%)』、『コストが予算に合ったから(25%)』と続きました。

調査のやり方が分からないことより、予算や時間がかかることの方が悩みだった!
顧客満足度調査の実施にあたり、「難しかった点(課題点)」を聞いてみたところ、『やり方が分からなかったこと』よりも、『実施するのに時間がかかったこと』のほうが課題と感じている傾向がみられました。
世代別に分けて見てみると、30代と40代では『コストを予算内におさめること』が、30代では41.18%、40代では30.3%と一番高い傾向にあり、対して50代では『実施するのに時間がかかったこと』が一番高い傾向にありました。

顧客満足度調査の情報収集手段として、インターネットは欠かせないツール

ご紹介したアンケート結果は一部となります。上記結果を含む全アンケート結果をまとめた資料は、下記よりダウンロードすることができます(無料)。ここでは他の自主調査レポートも合わせて入手いただけますので、ぜひお役立てください。
よくある質問(FAQ)
ここでは顧客満足度調査にまつわる質問について回答します。
顧客満足度調査とNPSⓇ調査は何が違いますか?
顧客満足度調査は“個別の体験に対する満足度”を、NPSⓇは“推奨意向による顧客ロイヤルティを測る”という点で異なります。
顧客満足度調査は、特定の商品・サービスや接客対応など、目の前の体験にどれだけ満足したかを測るものです。一方でNPSⓇは「他の人にどの程度勧めたいか」を尋ね、中長期的な顧客ロイヤルティを把握するために使われます。
どちらか一方に絞る必要はなく、短期的な満足度は顧客満足度調査、中長期的なロイヤルティはNPSⓇというように、目的に応じて使い分けるとよいでしょう。
顧客満足度調査は自社で行うべきですか、調査会社に依頼すべきですか?
スピードとコストを重視するなら自社実施、専門性や分析の精度を重視するなら調査会社への依頼が向いています。
自社で行う場合は、アンケート作成ツールを使えば回収から集計までを効率的に進められます。一方、調査会社に依頼する場合は、専門的な調査設計や分析結果を期待できる点がメリットです。
目的や予算、社内のリソースを踏まえて、どちらが自社に合うかを検討しましょう。
顧客満足度調査はどのくらいの頻度でおこなうべきですか?
決まった正解はありませんが、目的に応じて「都度型」と「定期型」を使い分けるのが実践的です。
購入・利用の直後に聞く「都度型」は、個別の体験を改善したい場合に向いています。一定期間ごとに全体へ聞く「定期型」は、自社全体の満足度やロイヤルティの推移を把握したい場合に向いています。
無料ダウンロード「顧客満足度調査 調査票の設計ガイド(フォーマット)」
顧客満足度調査を実践する時にすぐに使える「調査票の設計ガイド(フォーマット)」は、下記よりダウンロードすることができます(無料)。是非ご活用ください。
\顧客満足度調査の実施方法を検討中の方へ/
まとめ
どのような業界でも、「顧客目線」は常に企業の成長に欠かせない要素となります。そのための戦略を立てるには、顧客の本音を「可視化」して捉えられる「顧客満足度調査」が有効であると、再認識していただけたのではないでしょうか。
価値のある顧客満足度調査へと繋げるために、実践を重ねていきましょう。





