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【クロス集計の基本】単純集計との違い・やり方・注意点について


目次[非表示]

  1. はじめに
  2. クロス集計とは
  3. クロス集計でわかること、活用例
  4. クロス集計での注意点
  5. まとめ:クロス集計のコツやワンポイントアドバイス
  6. おわりに

はじめに

「ネットリサーチ」にまつわる専門用語は、非常にたくさんあります。今回はその中でも特に耳にする機会が多い、結果が出た後に必ず必要となる「集計」にスポットを当て、中でも活用する機会の多い「クロス集計」について、詳しく解説していきます。


クロス集計とは

ネットリサーチで回収した回答データ(サンプルデータ)の結果を確認するためには「集計」という作業が必要となります。集計の方法は主に、「単純集計(GT集計)」「クロス集計」の2種類を活用します。

クロス集計は、設問と設問をかけ合わせて集計する方法で、回答結果をより細分化して(絞り込んで)把握することができるため、良く活用されている集計方法です。

「2重クロス集計」「3重クロス集計」などと呼ばれるような、クロス集計をさらに細分化(絞り込み)することも可能です。

対して単純集計は、集計の中では一番基本となるもので、設問ごとのトータルを示す集計です。

GT集計などと呼ばれることもあります( GTとは、「グランドトータル grand total」の略です)。

単純集計の結果は、「実数(回答者数)」「比率(回答者の比率:%)」の2種類でアウトプットされることが基本となります(どの集計結果も同様にアウトプットされることが基本)。


具体的に例をあげて説明していきましょう。例えば、下記のようなアンケートを実施したとします。

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Q1. あなたの性別を教えてください。

  ・男性

  ・女性

Q2. あなたは、海外旅行が好きですか。

  ・好き

  ・どちらともいえない

  ・嫌い

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単純集計では、下記のような結果になります。

クロス集計では、下記のような結果になります。

このように、全体のボリュームを把握することと、さらに、性別で細分化することができるのです。

クロス集計でわかること、活用例

クロス集計の活用事例として、「属性クロス集計」「設問間クロス」をご紹介します。

属性クロス集計は、回答者の属性から分析する際に使用します。例えば、年代、性別、性別+年代、居住地、職業、未既婚、職業などの、回答者に紐づく情報(性質)がそれに該当します。

設問間クロス集計は、属性以外の設問と設問をかけ合せて集計する方法で、設問間の相互関係を把握することができます。


属性クロス編

男女をターゲットにしている『飲料商品A』の満足度調査を100人(男性:50人、女性:50人)へ行ったと仮定し、その結果を属性クロス集計から分析する方法例をご紹介します。

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【事例】

Q1. あなたは商品Aを総合的にどの程度満足されていますか。

Q2. あなたは商品Aについて、「味」「機能」「価格」それぞれについて、どの程度良いと思いますか。

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この内容で購入者にアンケートをおこなったとします。

結果として・・・

満足度:65.0%

この結果を受けて、半数以上が満足していることを知り、「もっと満足できる商品Aにしなくてはならない!」 という捉え方は、単純集計から得ることができます。

さらに、性別でクロス集計(属性クロス集計)をしてみると・・・

男性の満足度:40.0%

女性の満足度:90.0%

ということがわかりました。

男性は半数以下が満足していないという結果が新たに分かりました。このことから、男性対策が必要であるということを、見て取ることができました。

同様の方法でQ2を確認することにより、「男性がどこに満足していないか」なども把握することができ、次の対策へさらに進むことができます。


このように、属性クロス集計は、ターゲット情報に加えて、様々なデータ分析に活用できます。

属性設問に関しては、上記アンケート例にもある「性別」に加え、ターゲット分析を『より効率的』に行えるような設問を、新たに加えることもできます。


設問間クロス編

続きまして、男女をターゲットにしている『飲料商品A』の満足度調査を100人(男性:50人、女性:50人)へ行ったと仮定し、その結果を設問間クロス集計から分析する方法例をご紹介します。

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【事例】

Q1. あなたは商品Aを総合的にどの程度満足されていますか。

Q2. あなたは商品Aについて、「味」「機能」「価格」それぞれについて、どの程度良いと思いますか。

-------------------------------------------------------------------------------------------

この内容で購入者にアンケートしたとします。

結果として・・・

この結果を受けて、「価格」が良くないと思われていることがわかります。この結果も、上記同様、単純集計から得ることが可能です。

さらに、総合満足度のQ1の設問と設問間クロスをしてみると・・・

※下表の表側:満足=満足している人、不満足=満足していない人

このような結果でした。

単純集計では、価格問題があげられていましたが、設問間クロスをすることによって、満足者は「価格」について、やや満足している結果でした。

総合的に分析すると、『満足者は「機能」に価値を感じており、価格はそこまで気にしていない』。

逆に、『不満足者は、「味」に価値を感じており、もっと安く買いたいというニーズがあるように見えてきます。さらに、「機能」価値について訴求することにより、総合満足をあげることができる可能性もある』ということが分かります。

このように、満足度の現状把握だけでなく、次の課題も見えやすくなるのです。設問間クロス集計は、設問の回答者で絞り込んでみることができるため、様々な活用ができます。

クロス集計での注意点

クロス集計は、単純集計よりも深く内容を分析することができます。しかし分析する際の注意点がありますので、ご紹介します。

■注意点① 回収サンプルが少ない調査、ニッチな設問などによくみられる小サンプル

全体で100サンプルの調査で属性クロス集計、設問間クロス集計を行うと、クロス集計軸のサンプル母数が一桁になってしまうこともあります。これでは、せっかくクロス集計をかけたのに、「意味がない結果」となってしまいます。

そこでひとつの目安として、最低30サンプルくらいは定量データではあったほうが望ましいでしょう(結果を見る際は、サンプル数における誤差があることも理解して分析してください)。

■注意点② まずは「単純集計」で、属性や設問を確認する

効率よく行うため、「クロス集計」をかける属性や設問を、まずは「単純集計」にて確認してください。

十分なサンプルがあることを確認し、その後「属性クロス集計」「設問間クロス集計」を行うことで、効率も分析精度もアップします!

■注意点③ マトリクス形式を多用しすぎない

設問において「マトリクス形式」が多用されていることがありますが、このマトリクス形式の設問を「設問間クロス」にかけると、アウトプットが多くなり、分析が容易ではなくなってきます。

例えば、重要なポイント検証部分はマトリクスには詰め込まずに、設問の設計時(調査票の作成時)に分割するといった対策も有効です。調査結果を読む際の効率アップも、とても大切なことなのです。

まとめ:クロス集計のコツやワンポイントアドバイス

ここまでクロス集計の基本について解説してきましたが、最後におさらいをしておきましょう。

おわりに

ここに書いている内容はどれも基本的な知識となりますので、どの項目についても絶対に覚えておきたいことではありますが、中でも「クロス集計での注意点」については、誰もがやってしまいがちな点ですので、ぜひ頭の中に入れておいてください!

集計の作業は、実施していくうちにだんだん慣れて、こなすスピードもアップします。まずは件数をこなしていくことで、マスターしていきましょう!

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