順序効果とは|リサーチ マーケティング用語集
順序効果
順序効果とは
順序効果とは、アンケートにおいて、調査対象者の回答が、選択肢の順番や質問する順番など何らかの影響を受けて、ある方向に偏ったり(バイアス)回答結果に影響を及ぼす効果のことです。「順序バイアス」とも呼ばれています。
順序効果が起こりやすい場面
主に、以下の4つのケースが考えられます。
1.調査法の質問順序による偏り
質問の順番が回答に影響を与えることがあります。例えば、Aという銘柄について先に質問した後にB銘柄について聞くと、Bに対する評価がAの印象に引きずられる可能性があります。
2.回答カードの選択肢の順序による偏り
回答カードやリスト形式の選択肢では、先に提示された選択肢のほうが選ばれやすくなる傾向があります。初めの項目が目につきやすく、記憶にも残りやすいためです。
3.調査票のページ順による偏り
質問量が多いと、ページの後半になるほど回答が雑になったり、回答者の集中力が低下することがあります。これにより、後ろの質問に対する回答の信頼性が下がることがあります。
4.製品を試す順番による偏り
飲み物・食べ物などの製品テストでは、試す順番によって印象が変わることがあります。一般的に、最初に試した製品のほうが好意的に評価されやすい傾向が見られます。
順序効果の問題と対策
順序効果が起こった際の問題として、回答結果の値を「回答者の真の実態を反映している部分」と「順序効果の部分」に分離することができないために、結果を過大評価あるいは過小評価して、誤った判断につながるリスクがあります。
このような問題を防ぐためには、調査設計の段階で、順序効果を消去する対策が必要です。
主な対策としては、すべての対象者に対して異なる表示順にランダマイズしたり、質問の順序を動的に制御する機能を活用することです。
これにより、順序による影響を平均化・軽減することができます。
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