JCSIとは|リサーチ マーケティング用語集

JCSI

JCSIとは、顧客が特定の商品やサービスに満足しているかという顧客満足度をはかる指標の1つです。アメリカで産み出されたACSI(※)の5つの指標に、日本の産業形態に合わせた「推奨意向」という指標を加えた6つの指標で、顧客満足度を測定します。

JCSIでは、顧客の購買行動において共通する「心の動き」をモデル化し、購入前(サービスの利用前)から購入後(利用後)までの全体を調査・分析することで、「商品(サービス)のどこを評価し 」「その結果どう行動するのか」といった因果関係を明らかにすることができます。

調査主体は「サービス産業生産性協議会」で、毎年継続的に実施しており、調査対象は30業種以上の企業・ブランドです。調査後、スコア上位企業の調査結果がランキング形式で発表されます。

「日本版顧客満足度指数」ともいわれ、正式名称は、Japanese Customer Satisfaction Indexです。
※ACSIの正式名称は、American Customer Satisfaction Indexです。

JCSIの指標

JCSIには6つの指標があります。

1.顧客期待

企業やブランドに対して利用前に持っている、期待、印象、予想。

2.知覚品質

実際にサービスを利用してみて感じた、品質への評価。

3.知覚価値

実際に受けたサービスと価格に対して感じた、納得感やコストパフォーマンス。

4.顧客満足

実際にサービスを利用してみて感じた、満足度(不満はないか)。

5.推奨意向

利用したサービス内容を、他者に肯定的に勧めたいか。

6.ロイヤルティ

利用したサービスをリピートしたいか、利用頻度を増やしたいか(愛着度合い)。

JCSIの調査方法と計算方法

先述の6つの指標についてアンケート調査を行います。1指標ごとに各3~4つの質問で7~10段階の評価で回答してもらいます。それらの回答結果を用いて、6つの指標の指数を100点満点で算出し、最終的に次の式で顧客満足度を計算します。

計算式:実際に顧客が感じた価値(P)  - 事前期待値(E) = 顧客満足度

上記の計算から、次の2パターンの結果を導き出します。

●事前期待値(E) < 実際に顧客が感じた価値(P):顧客は満足している(満足度が高い)
●事前期待値(E) > 実際に顧客が感じた価値(P):顧客は満足していない(満足度が低いまたは不満)

JCSIの活用方法

顧客が商品を購入したり、サービスを利用した際に感じる「満足」「不満足」は、主観的且つ感覚的なものです。
​​​​​​​また、業界や業種を問わずに比較検討するための、共通の評価基準の指数化は多くの企業から求められており、JCSIは、そこに応えているといえます。

JCSIを利用することで、顧客満足度に関する、自社が属する業界全体の傾向を知ったり、自社のポジションを客観的に把握したり、競合他社と比較することもできます。
業界を越えた優良企業を知ることもでき、収益向上のための参考や具体的な目標の検討材料となります。

さらに、JCSIでは継続的な調査により、一時的な人気投票ではなく、一定期間の利用経験に基づいた精度の高い顧客満足度を把握できるため、従来からの経営目標である「収益」や「市場シェア」などに加え、新たな経営目標として「顧客からの評価」の設定に活用できます。

関連用語

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NPSⓇ(ネットプロモータースコア)とは、顧客が企業やブランドに対して「愛着」や「信頼具合」をどのぐらい持っているのかを示す『顧客ロイヤリティ』を、数値化したものです。
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