catch-img

市場調査ってなに?簡単にわかる目的・やり方・ポイント

>>無料ダウンロード【お役立ち資料】市場調査とは(マニュアル)

目次[非表示]

  1. この記事を読んで分かること、できるようになること
  2. 市場調査とは
  3. 市場調査(マーケットリサーチ)とマーケティングリサーチの違い
  4. 市場調査(マーケットリサーチ)のプロセス
  5. 市場調査(マーケットリサーチ)の調査対象と手法
  6. 市場調査(マーケットリサーチ)のポイント
  7. 市場調査(マーケットリサーチ)のアウトプット例
  8. 市場調査にまつわる、よくある質問
  9. 無料ダウンロード『市場調査とは(マニュアル)』
  10. おわりに(まとめ)

この記事を読んで分かること、できるようになること

●市場調査とは何か、目的、手法などの基本を理解できる。
●市場調査(マーケットリサーチ)とマーケティングリサーチの違いが分かる。
●市場調査にまつわる、よくある質問、マニュアルを入手できる(無料ダウンロード)。

\今すぐ資料を見たい/

市場調査とは

市場調査とは、文字通り「市場を調べる」ことを指します。具体的には、外部環境や市場構造(自社・競合・流通・顧客)を把握し、市場の過去と現在、さらには将来(将来性)までを見通すことです。

その目的は、市場全体の視点に立ち、企業の商品・サービスに関するマーケティング戦略および戦術を策定することにあります。

市場調査は「マーケットリサーチ」とも呼ばれ主にデスクリサーチやBtoBの産業調査が中心ですが、BtoCの生活者調査も含まれることがあります

市場調査(マーケットリサーチ)とマーケティングリサーチの違い

「市場調査(マーケットリサーチ)」とよく似た言葉に「マーケティングリサーチ」がありますが、意味は異なります。

マーケティングリサーチの目的は、市場全体ではなく、特定の商品やサービスに関するマーケティング戦略や戦術の策定であり、BtoCの生活者調査が中心です。

本来であれば「マーケットリサーチはBtoBの産業調査」、「マーケティングリサーチはBtoCの生活者調査」として明確に区別できるはずですが、マーケットリサーチにもBtoCの生活者調査が含まれることがあるため、両者の概念は混同されやすくなっています。

「市場調査(マーケットリサーチ)」の重要性と実施プロセスの全体像

市場調査(マーケットリサーチ)は、商品・サービスの開発や、マーケティングの4Pに関わる意思決定はもちろん、企業経営における最終的な意思決定においても欠かすことのできない、極めて重要な調査です。

市場参入の可否を判断するための調査では、まず市場規模や市場成長性を把握し、参入によるビジネスポテンシャルを検討します。その結果、参入が現実的と判断されれば、次に市場の構造や特性を分析します。

具体的には、主要プレーヤーのシェア、ビジネスモデル、流通経路、さらには顧客層やその行動特性などを詳細に把握し、より精緻な戦略立案に役立てます。

ここまでの一連のプロセスが、マーケットリサーチの範囲に該当します。

顧客理解とターゲット戦略に活かす「マーケティングリサーチ」

顧客分析において不可欠となるのが、マーケティングリサーチです。
まず、マーケットリサーチによって、競合企業の市場シェア、売上高、利益といった定量的な指標を把握した後、次に実施するのが、BtoCのマーケティングリサーチです。

この段階では、競合企業の顧客、すなわち一般生活者を対象に、ブランドイメージ、好意度、利用経験などの定性・定量データを収集・分析します。
さらに、自社の潜在顧客となり得るターゲットを明確に設定し、その市場規模を推定します。

その上で、ターゲット層に受け入れられる商品・サービスのコンセプトや必要とされる機能を明らかにするための調査を、段階的に実施していきます。

市場調査(マーケットリサーチ)のプロセス

市場調査を実施するには専門的な知識が欠かせないように見えますが、実際には一つひとつ順番に、プロセスに沿って進めていけば、誰にでも実施可能です。

一口に市場調査といっても、メーカーの商品、小売業のサービスをはじめ、業種・業態によって目的と調査設計は様々です。

ここでは、メーカーのFMCGの「商品開発」のケースを例として解説します。

狙うべき市場の特定

最初のステップは「狙うべき市場の特定」、つまり市場調査(マーケットリサーチ)から始めます

中には、産業調査を省略したり十分に重視していないケースも多く見受けられますが、デスクリサーチのみに頼らず、実地での産業調査を行うことは非常に重要です。

また、このフェーズにおいては、BtoCの生活者調査を行う場合もあります。当該カテゴリーのユーザーが現在どの程度存在しているのか、今後増加が見込まれるのかを把握するためです。

商品コンセプトの作成

そして「商品コンセプトの作成」以降のフェーズでは、定量調査や定性調査といったマーケティングリサーチが中心となります。

\今すぐ資料を見たい/

市場調査(マーケットリサーチ)の調査対象と手法

市場調査(マーケットリサーチ)は、まずデスクリサーチや、自社内外のステークホルダーを対象としたヒアリングから始めることが一般的です。

デスクリサーチ

Web検索や図書館などで入手可能な無料の資料に加え、市販の書籍・雑誌、さらには産業調査会社が発行する有料(かつ高額)の市場調査レポートなどから情報を収集します。

ヒアリング

外部の企業担当者へのヒアリングを行う際には、謝礼を用意するのが通例です。

産業調査

専門の調査員による取材などをはじめ、時間と予算を要する工程です。

生活者調査

BtoCの生活者を対象とした調査では、定量調査(アンケート)と定性調査(グループインタビューやデプスインタビュー)が主に用いられます。

種類

調査査の対象と手法
デスクリサーチ
  • 企業のホームページ(IR情報、組織図等)
  • 調査機関の公開情報(帝国データバンクや東京商工リサーチの公開情報)
  • 産業調査企業が発行する市場調査資料(市場規模とその推移などの一次情報)
  • 市販のビジネス雑誌・書籍
BtoB
ヒアリング
  • 自社営業担当者などへのヒアリング
  • 取引先企業の担当者へのヒアリング
BtoB
産業調査
  • 専門の産業調査会社(矢野経済研究所や富士経済など)への依頼
*企業への直接取材による、広く深い業界情報の入手が可能
*市場参入の場合には、コンサルを受けることも可能
BtoB
生活者調査
  • 定量調査(市場のユーザー・ノンユーザー対象のWebリサーチなど)
  • 定性調査(市場のユーザー・ノンユーザー対象のグループインタビューなど)
BtoC

>関連「マーケティングリサーチの手法」について詳しく知る

市場調査(マーケットリサーチ)のポイント

マーケットリサーチを成功させるためのポイントは4つあります。
ここからは、メーカーのFMCGの「商品開発」のケースに限定せず、マーケットリサーチ全般にあてはまるポイントを解説します。

①課題の設定

現在自社が抱えている問題点を明確にし、その問題点を解決するための課題を設定する。
調査会社に調査を依頼する場合、「調査背景」という項目になることもある。

②目的の明確化

「何のための調査か?」を明確にする。自社商品やサービスの、競合企業に対するシェアアップ、顧客満足度の優位性確立など、多岐に渡る。

③範囲の明確化

調査目的を達成するため、競合企業のどのデータをどの程度の粒度感(売上高だけでなく利益高まで必要か?単年か時系列か?など)で必要なのかを、明確にする。

さらにマーケットリサーチのカバー範囲を明確にする→調査の範囲により調査方法が変わることで、コスト・費用・期間が大きく変わるため

④ゴールの明確化

ゴールはできる限り明確にしておく!但し、必ずデータが取得できる生活者対象の定量調査とは異なり、産業調査の場合、想定通り100%の情報収集は不可能と考えたほうが現実的である→「最低限、ここまでの数字は、推定値でもいいからほしい」などを決めておく

>関連「マーケティングリサーチのポイント」について詳しく知る

>関連「アンケート調査の流れ、進め方」について詳しく知る

市場調査(マーケットリサーチ)のアウトプット例

市場調査(マーケットリサーチ)のアウトプットにはさまざまな種類がありますが、ここでは最も一般的な「市場規模の推移」および「個別企業の業績指標」のアウトプット例を紹介します。

市場規模の推移のアウトプット例

こちらの資料は、無料で入手可能なデスクリサーチによって収集することも可能です。
ただし、市場規模が小さいニッチな分野や、市場の定義が特殊な場合には、産業調査に対応した市場調査会社への依頼が必要となる場合があります。

個別企業の業績指標のアウトプット例

個別企業の業績データは、推移を把握するためにも時系列での収集が欠かせません
一目で把握できるよう、数値表だけでなく、グラフも併せて作成するのがおすすめです。

>関連「マーケティングリサーチのアウトプット例(自主調査のレポート記事)」を見る

\今すぐ資料を見たい/

市場調査にまつわる、よくある質問

Q:市場調査(マーケットリサーチ)は、デスクリサーチだけでも十分でしょうか。

はい、場合によっては、デスクリサーチだけで十分な場合もあります。ただし、まず重要となるのは「市場の定義」です。市場の範囲(広さと深さ)を明確にしたうえで、収集すべき情報の「量」と「質」を洗い出す必要があります。

市場規模や企業業績を把握するためには、一般的には時系列データが欠かせません。しかしデスクリサーチでは、必要な時系列データが得られないことも多く、仮に入手できたとしても一貫性に欠けるケースがあります。また、情報源まで遡ってデータの正確性を検証することが難しいケースも少なくありません。

Q:市場調査(マーケットリサーチ)で最も注意すべき点を教えてください。

最も注意すべき点は、データの信憑性です。信頼性の高いデータとしては、『家計調査年報』や『工業統計』など、政府の各省庁が発行している統計資料が挙げられます。

各業界団体が定期的に発表する市場規模の統計や、矢野経済研究所・富士経済など市場調査専門機関、帝国データバンクなど信用調査会社が提供するデータも、信頼できる情報源とされています。

一方で注意が必要なのは、第三者機関や公的機関ではない業界内企業が、自社の営業目的で公表している独自データです。これらのデータには、市場規模や成長性を実際より大きく見せるケースもあるため、鵜呑みにせず、出典や根拠を慎重に確認することが重要です。

Q:市場規模の算出は、BtoCのマーケティングリサーチでも行われることがありますか。

はい、あります。市場全体の規模は一般的に産業調査(マーケットリサーチ)により把握されますが、BtoCのマーケティングリサーチでも、市場規模を推定するケースは存在します

たとえば、細分化されたターゲットセグメントの潜在顧客数を見積もる際には、定量調査で得られた「購入意向者の割合」に、特定の人口規模(例:首都圏在住の20〜30代男性)を掛け合わせる手法がよく用いられます。

無料ダウンロード『市場調査とは(マニュアル)

本記事で解説した内容をまとめた資料「市場調査とは-マーケティングリサーチとの比較解説-
」は、下記よりダウンロードすることができます(無料)。

おわりに(まとめ)

最後に、ここまで解説してきた内容をまとめました。今一度の確認に活用してください。

市場調査(以降、マーケットリサーチ)の目的は、市場全体の視点に立ち、企業の商品やサービスに関するマーケティング戦略および戦術を策定することです。
具体的には、外部環境や市場構造(自社・競合・流通・顧客)を把握し、市場の過去と現在、さらに将来(市場の将来性)までを見通します。主にデスクリサーチやBtoBの産業調査が中心となります。

似た言葉で「マーケティングリサーチ」がありますが、マーケティングリサーチの目的は、市場全体ではなく、特定の商品やサービスに関するマーケティング戦略や戦術を策定することにあります。こちらは主にBtoCの生活者調査が中心となります。

マーケットリサーチの主な手法には、デスクリサーチ、ヒアリング、産業調査(以上はBtoB)、および生活者調査(BtoC)があります。

調査を成功させるためには、「課題」「目的」「調査範囲」「ゴール」を明確に設定することが重要です。

もっと簡単で、
もっと自由なアンケートを作ろう

「500円」から始められる

セルフ型アンケートツール「Freeasy」

初心者の方には、分かりやすく! 
経験者の方には、高機能でもっと低コスト且つスピーディーに!
500円から始められる自由で簡単なセルフ型アンケートツール「Freeasy」を
さっそく始めてみませんか?

記事ランキング

ページトップへ