オンラインインタビューとは?特徴・やり方・ツール比較を解説
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 1.1.この記事でわかること・できること
- 2.オンラインインタビューとは
- 3.オンラインインタビューが向いている調査
- 3.1.デプスインタビュー
- 3.2.グループインタビュー
- 3.3.エスノグラフィー
- 3.4.オンラインインタビュー調査が向いていない調査
- 4.オンラインインタビューの特徴や注意点
- 5.回答者が答えやすい質問にする工夫
- 6.オンラインインタビューの流れ(やり方)
- 6.1.事前準備
- 6.2.対象者決定後におこなうこと
- 6.3.当日までの準備
- 6.4.インタビュー当日(成功させるためのコツ)
- 6.5.インタビュー終了後
- 7.知っておくと得をする!ツールを選ぶコツ
- 7.1.ツールの使用料と時間制限
- 7.2.ツールの操作性
- 7.3.ツールの種類
- 8.オンラインインタビューの活用例
- 9.よくある質問(FAQ)
- 9.1.オンラインインタビューはZoomでなければダメでしょうか?
- 9.2.オンラインインタビュー特有のコミュニケーションはありますか?
- 9.3.通信環境を安定させるために、どのようなことに配慮すべきでしょうか?
- 9.4.オンラインインタビューの見学はできますか?
- 9.5.録画・録音したデータは、どのように活用すればよいですか?
- 10.おわりに

はじめに
インターネットの普及や社会情勢の変化に伴い、今では定性調査をオンライン上でおこなうことも増えてきました。そこで、オンラインインタビューを実施する側の目線で、一連の流れや大切なポイントやうまく実施するコツを、丁寧に解説していきます。
この記事でわかること・できること
- オンラインインタビューの特徴、メリット、デメリットなどの基本知識が身に付き、スムーズに調査を実施できるようになる。
- インタビューを実施する側として一連の流れを理解し、重要点や成功させるためのコツがわかる。
- オンラインインタビューにおける「よくある質問」が確認できる。
- オンラインインタビューに関するマニュアルを無料でダウンロードできる。
オンラインインタビューとは
オンラインインタビューとは、インターネットを利用して、画面や音声を繋ぎ、オンライン上でインタビューをする調査方法のことです。
「カメラやマイクが付いているPC(スマホも可)」と「通信環境」さえあれば実施可能な調査のため、コロナ禍もあり、急速に広まっている調査方法の1つです。
一方、対面でおこなうインタビューは、「オフラインインタビュー」と呼ばれ、反対の意味で使われることもあります。
なお、オンラインインタビューは、インタビュー調査全体の中では「対象者との対話形式(オンラインか対面か)」に着目した分類の一つです。
インタビュー調査そのものの定義や、デプスインタビュー・グループインタビューといった手法ごとの種類について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
🔗インタビュー調査とは?やり方・種類・アンケートとの違いを解説
対面インタビューとオンラインインタビューの違いを分かりやすく表にまとめました。
比較項目 | 対面インタビュー | オンラインインタビュー |
対象範囲 | 会場にアクセスできる人に限られる | 全国・海外の対象者にも対応可能 |
会場 | 会議室・ホテル・イベントスペースなど | 対象者の自宅や外出先 |
参加のハードル | 会場まで出向く必要があるため、外出が難しい人には不向き | 外出が難しい人でも参加しやすい |
日程調整 | 会場を押さえていると変更しづらいことがある | 対象者と柔軟に調整しやすい |
インタビュー時間 | 交通機関の遅延状況によって時間調整する必要あり | 遅延する可能性が低く、短時間で濃い取材が可能 |
費用 | 謝礼に加え、会場費・交通費なども必要 | 謝礼が中心で、会場費・交通費は不要 |
時間帯 | 会場の都合で選べる時間帯が限られる | 対象者の希望に合わせて調整しやすい |
いずれの形式にも一長一短があるため、調査の目的や対象者の状況に応じて使い分けることが大切です。
オンラインインタビューが向いている調査
オンラインインタビューが向いている調査方法は、主に3つあります。
デプスインタビュー
1対1でおこなう、面談式の定性調査です。デプスインタビューについて詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
🔗デプスインタビューとは?目的・手法・活用・実践まで解説
グループインタビュー
3人以下など少人数でおこなう定性調査です。デプスインタビューについて詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
🔗グループインタビューとは│リサーチ・マーケティング用語解説
エスノグラフィー
生活者の行動実態を的確に把握するためにおこなう定性調査です。エスノグラフィーについて詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
🔗エスノグラフィーとは│リサーチ・マーケティング用語解説
オンラインインタビュー調査が向いていない調査
オンラインインタビューが向かない調査は以下の通りです。
◎大人数のグループインタビュー
オンライン上では、視線を合わせることが難しいため、いま誰に発言を求めているのか?誰が発言中なのか?が分かりづらいことがあります。対面の場合以上に、インタビュアーがしっかりと場を回すよう、注意しなくてはなりません。
グループインタビューをおこなう場合は、インタビュー人数を10名程度に留めておくと進行がスムーズです。対象者が多い場合は、30分・1時間単位でタイムスケジュールを区切って実施することも検討しましょう。
◎「印象評価」のインタビュー
試食・試飲・試用など、その場で商品を体験してもらい評価を得る「印象評価」のインタビューも、オンラインでは有効な情報を得にくい調査のひとつです。事前に商品を対象者へ送付するなどの対応ができないか、実施前に精査しておきましょう。
オンラインインタビューの特徴や注意点
オンラインインタビューは、調査する側にとっても、される側にとっても、メリットとなる部分が多くあります。その一方デメリットもありますが、特徴を理解したうえで、適した対策を講じましょう。
メリット
調査場所や調査時間の制限がなくなる
通信環境さえあれば、国内外問わず、どこに住んでいる人にでも、インタビューをすることができます。また、調査したい時間を指定したい場合も、わざわざその時間に指定の場所に来てもらう必要が無いので、例えば早朝や深夜をターゲットとする調査も可能になります。
コストが安くなる
対象者の移動費用がかからなくなります。また、会場費用もなくなります。
ハードルが高かった内容も・相手にも聞きやすくなる
インタビュー会場までの移動などをストレスに感じる対象者もいます。そのストレスが無く、自宅であればいつもと変わらないリラックスした状態でできるため、より率直に答えてくれたり、一歩踏み込んだプライベートな内容でも答えてくれやすくなります。また、企業や著名人など、対面インタビューの交渉が難しかった相手でも、オンラインインタビューであれば受けてもらえるケースもあります。
調査に参加しやすくなる
対象者にとっての最大のメリットは、わざわざ調査会場に行く必要がなくなることです。ネットの通信環境と、調査の条件に合う環境が整いさえすれば、どこに住んでいても、インタビューに参加することができるのです。
関係者がモニタリングしやすくなる
モニタリングするために関係者はインタビュー会場に赴く必要がありましたが、オンラインインタビューであれば、自社や自宅にてモニタリングすることが可能になります。
新たな気づきが得られる
対象者は自宅からリラックスした状態でインタビューに応じるため、対面では見えにくかった対象者の日常生活の様子が垣間見えることもあります。育児中に一時離席が発生するなど、想定外のハプニングそのものが新たな気づきにつながるケースもあります。
デメリット
対象者はインターネットの知識がある人に絞られる
対象者は、「ある程度のインターネットの知識を持っている人」、「普段からPCやスマホの操作に慣れている人」が望ましいです。また、オンラインインタビューはZoomなどのツールを利用しておこなうため、そのようなツールに抵抗が無い人であるほうがベストです。
しかしながら、普及しているツールはいずれも簡単な操作で使えるものが多いため、不慣れな対象者であっても、サポートをしっかりおこなえば、オンラインインタビューの実施は可能です。
写真撮影が難しい
対面インタビューの場合は、インタビュー中の様子を撮影して使用することが多いですが、オンラインインタビューでは撮影ができません。しかし解決策はあるので、詳細は後述します。
向かない調査もある
機種の違いやスマホでの参加は要注意です。対象者によって使用しているブラウザ、機種、OS、バージョンなどが異なるため、問題なく動くか?という動作確認が事前に必要となります。
デバイスによっては色味が異なるため、色の違いが重要となる調査には向いていません。また、スマートフォンで参加する対象者は画面が小さく、画像を使用したインタビューには答えづらい可能性もあります。
機材トラブル(ネット障害)が発生する可能性がある
例えば「音声が聞こえない」などのツールのトラブルが発生した際、対面の場合はその場でインタビュアーが対処して解決できる場合もありますが、オンラインインタビューの場合は瞬時にその場に駆けつけて解決することは不可能です。よって、そこでインタビューが終了してしまうといったリスクもあります。
事前にテストをおこなうなど、対面よりも一層の事前準備やリスク回避手段が必要となります。
対象者側で録画される可能性がある
対象者が自身の画面録画機能などを使って、インタビューの様子を撮影している可能性があります。機密情報に触れる内容を扱う場合は、事前に対象者へ録画・録音の可否について確認し、必要に応じて同意書などで取り決めをしておきましょう。
回答者が答えやすい質問にする工夫
対象者から本音や具体的なエピソードを引き出すには、質問の投げかけ方にも一工夫加えると効果的です。
限定的な質問に切り替える
話題が広すぎて答えづらそうな場合は、「はい」「いいえ」や二択で答えられる質問に切り替えてみましょう。
例えば「○○を使ったことはありますか?」「△△は百貨店とスーパーのどちらで購入しましたか?」のように問いかけると、対象者が答えの糸口をつかみやすくなります。
6W2Hで質問する
会話が途切れて沈黙が続いてしまった場合は、「いつ」「どこで」「誰が」「誰に」「なぜ」「どのように」「何を」「いくらで」といった6W2Hをベースに質問を投げかけると、会話の糸口を作りやすくなります。
例えば「何時ごろ商品を使いましたか?」「どこで商品を購入しましたか?」のような聞き方です。
共感を得る話題を投げかける
インタビュアーが共感や好感を示すと、対象者が本音を語りやすくなります。
例えば「画面の後ろにある○○、実は私も使っているんです。使ってみてどうですか?」のように、自分の経験を交えて話しかけると、対象者も安心して話を広げてくれやすくなります。
事前に質問リストを準備する
インタビュー中にその場で質問を考えると、聞くべきことを見落としてしまうことがあります。事前に聞きたい質問をリストアップしておき、当日はそのリストをベースに会話を展開すると、聞き漏らしを防ぎやすくなります。
オンラインインタビューの流れ(やり方)
オンラインインタビューは、以下のような手順で進めていきます。
事前準備
課題の整理
課題を整理し、目的を決め、調査の設計をおこないます。
リクルーティング
調査設計をもとに対象者を定義し、調査会社などのモニターの中から調査協力者を募ります。オンラインインタビューの場合は、通常の条件に加えて、デバイスの種類やOSの種類などの通信環境の条件を加えることもあります。
インタビューの対象者の決定
集まった調査協力者の中から、インタビューをおこなう対象者(インタビュイー)を選びます。
インタビューフローの作成
対象者に「どのような質問をおこないたいのか(質問内容)」、「どんな順番でどんなふうに聞くのか(質問順番)」という、インタビューの設計=インタビューフローを作成します。
対象者決定後におこなうこと
確定した情報はできるだけ早く共有することで、対象者との信頼関係を築くことができます。スムーズに当日を迎えるために心がけましょう。
インタビュー日程の確認
対象者にアポを取り、インタビューの日時を確定させます。必ず複数の候補日を挙げ、対象者の希望も伺い、調整をしましょう。一番最初のアポは、メールやSNSを活用することもあります。
インタビュー所要時間の連絡
対象者に対して、簡単なものでも良いのでインタビューの概要を伝えましょう。その時におおよその所要時間も伝えたほうが、対象者は当日のイメージが沸きやすく親切です。
貴重な時間をインタビューに割いてもらうことになるため、基本的なマナーとして心掛けたいところです。
謝礼の設定と伝え方
謝礼の金額は、インタビューの形式によって次のあたりが目安とされています(支払い方法はポイントまたは振込が一般的です)。
形式 | 謝礼の目安 |
デプスインタビュー | 8,000円~12,000円程度 |
グループインタビュー | 5,000円~8,000円程度 |
※上記はあくまで目安です。対象者の専門性や調査の難易度によって変動するため、実施のたびに最新の相場をご確認ください。オンラインインタビューでは価格をさらに調整することも可能です。
対面インタビューではその場で謝礼を手渡せますが、オンラインインタビューでは対象者に別途、謝礼の支払い方法(ポイント付与のタイミングや振込時期など)をあらかじめアナウンスしておく必要がある点に注意しましょう。
インタビューに欠かせない機材の確認
対象者はスマホで参加するのか、パソコンで参加するのかというデバイスの確認や、画像を映す「カメラ」、音声の入出力に必要な「スピーカーとマイク」があるのかという確認が必須です。近年ではPCにどちらも搭載されていることが多いですが、場合によってはカメラやマイクの貸し出しをおこなう必要もあります。より音声をクリアに拾うために、ヘッドセットを活用するのもおすすめです。
インタビューに使用するツール
ツールに選択の余地がある場合は、普段使い慣れているツールがあるかを対象者に聞いてみましょう。そのツールを採用することができれば、インタビューをよりスムーズに進めることができます。※オンラインインタビューのツールを選ぶコツは後述参照。
録音・録画の承諾を得る
対象者には、インタビュー内容の録音・録画をする旨をあらかじめ伝えておきましょう。マナーとして必要な配慮です。
ツールの確定
インタビューで使用するツールを確定させ、必要なアカウントの登録を完了させます。対象者にも使用するツールを伝え、特にオンラインインタビューが初めての対象者に対しては、そのツールの公式ホームページや操作方法の説明が載っているWebページを連絡して事前に確認してもらいましょう。
また、トラブルシューティングについて知っておくと、当日のトラブルにもスムーズに対応できるのでおすすめです。
当日までの準備
質問事項の送付
どんなにインタビュー慣れをしている対象者でも、インタビュー当日はとっさに回答ができないことが予想されます。質問する内容を対象者に事前に共有することで、対象者は回答の準備ができ、ストレスが減り、質の高い回答を得られることが期待できます。
インタビュー環境を整える
安定したネットワーク環境を整えることは、とても重要です。インタビュー中に音声が途切れたり、映像が乱れたりすると、お互いの集中力も切れ、インタビューに支障が出てきます。
また、インタビューの場所についても、雑音や、インタビューに関係ない映像が映らないよう、お互いに配慮が必要です。例えば、背景に何もない場所や一人の空間が作れる場所を選びましょう。
なお、インタビューには個人情報や機密情報が含まれる場合もあるため、お店や公共の場所でおこなうのは控えましょう。
よりよい環境でインタビューをしたい人におすすめなのが「PCスタンド」と「照明」です。「PCスタンド」はノートパソコンを自分が使いやすい角度に調整することができ、姿勢が良くなって作業がやりやすくなるというメリットがあります。オンラインインタビューの際には、少し上の方に設置して見上げるような目線にすると、映りが良くなり相手への印象が良くなります。
「照明」もPCスタンドと同じように映りを良くしてくれる機材です。カメラの自動調整機能である程度の明るさは保たれますが、対面と違い空気感が感じられないオンラインでは、はっきりと表情を映し出して顔全体でコミュニケーションをとることがとても重要です。便利な卓上サイズの小型のものでも、性能が良いものはたくさんあります。
接続テスト・リハーサル
ここまでの準備がすべて整ったら、接続テストとリハーサルをおこないます。当日のアクシデントを避けるために必ずおこないましょう。
実際に使うツールを使用して、マイク・スピーカー・カメラが正常に作動するか、デバイスやOSの違いにも適応できているかを最終確認します。複数人の対象者が同じ場所に集まる場合は、ハウリングを起こす可能性もあるので、その調整も必要です。テストは一人では難しいため、同僚や友人に協力してもらい、本番さながらの環境でおこなうことが大切です。
また、対象者とリハーサルをするのもおすすめです。実際にインタビューのリハーサルをおこなうわけではなく、接続環境の確認という意味合いなので、ラフな雰囲気で5分〜10分程度の軽いもので十分です。
主催者側の動作テストでは、少なくとも次の3点を確認しておくと安心です。
- マイクの音量
- 画面共有する予定の資料が問題なく表示されるか
- 回線状況(通信が安定しているか)
インタビュー本番の直前には、対象者に対しても音声がクリアに聞き取れるか確認しましょう。万が一聞き取りにくい場合は、主催者側のビデオをOFFにして音声を優先する、パソコンを再起動するなど、臨機応変な対応が求められます。
インタビュー当日(成功させるためのコツ)
インタビュー当日の注意点と成功させるためのコツについて説明します。
対面インタビューには慣れていても、オンラインインタビューは初めてという方もいることでしょう。しっかりと頭に入れて進めましょう。
自己紹介でスタートさせる
まず始めにインタビュアーが自己紹介をおこないましょう。事前に対象者とコンタクトをとる機会はあっても、メールや電話でのやり取りがほとんどで、ここで初めて顔を合わせることが多いです。しっかりと挨拶をおこないましょう。
対象者が複数人いる場合は、対象者も自己紹介をおこなうほうが場の雰囲気がなごみ、インタビューが実施しやすくなります。
自己紹介のあとは、2〜3分ほど雑談を挟み、対象者との距離を縮める「アイスブレイク」の時間を設けましょう。対象者の背景に映っている部屋の様子やバーチャル背景など、目に入った情報から話題を拾うと自然な会話につながります。
あわせて、インタビューのおおまかな流れ、謝礼の支払い方法、録音・録画の可否など、対象者が事前に知っておくと安心できる情報も、本題に入る前に共有しておきましょう。
名前で呼びかけることを忘れずに
対象者に質問をする際は、名前を呼び掛けてから聞くようにしましょう。オンライン上では目線の動きが分かりづらいこともあり、誰に対して質問しているのかをはっきりさせるためです。
ゆっくりと話す
緊張したり白熱すると、人は話すスピードが速くなりがちです。どんなに性能が良いマイクを使っていても、早口は聞き取りづらく、相手にストレスを与えます。自分が思っている以上に、ゆっくりと話すことを心掛けましょう。
また、タイムラグを理解して会話のテンポを調整することも大切です。会話が被らないよう、相手が話した後は少し間を開けてから話し始めるよう意識しましょう。
オーバーリアクションを心掛ける
画面越しでは思った以上にリアクションが相手に伝わりづらいです。特に笑顔や相槌は話している側に安心感を与える行為なので、少しオーバーなぐらいにやりましょう。
遊び心を加える
気心の知れた対象者とオンラインインタビューをおこなう場合は、SnapCamera(スナップカメラ)で遊び心を取り入れてみるのもおすすめです。バーチャル背景の設定ができたり、顔にエフェクトをかけたりすることができるレンズサービスで、自宅の背景を隠すのに使えたり、すっぴんでもメイクをほどこしたような映りになったりと、今とても人気のサービスです。
インストールさえすれば、ほとんどのツールと連携可能で、しかも無料です。オンラインインタビューの楽しみ方の1つとして、覚えておいて損はありません。
オンラインインタビューで写真を入手する方法
インタビュー中の写真がどうしても必要な場合は、対象者に周囲の人に撮影してもらえるよう協力をお願いしてみましょう。その際は、どんなカットが必要なのか見本を提示するなどして分かりやすく伝えておくことが必須です。
インタビュー中の写真にこだわらない場合は、対象者が企業の場合は宣材写真の提供をお願いするのも良いでしょう。
インタビュー終了後
インタビュー内容のまとめ
発言録を作成したり、インタビューの様子を録画したものを見返し、まとめます。そして報告書の作成に取り掛かります。
この工程は、対象者の人数が多いほど時間がかかりやすい部分です。録音・録画データをAIによる文字起こしツールにかけてから整理すると、要点の把握や報告書作成のスピードを上げやすくなります。ただし自動文字起こしは誤変換が生じることもあるため、重要な発言は録画を見返して確認しましょう。
インタビューの振り返り
次回のオンラインインタビューに活かすために、必ず録画したものは見返しましょう。テンポよく話せているか、しっかりと目線がカメラに合っていたか、相手が不快に思うような行動をしていないかなど、第三者の立場から自分の姿を見て改善しましょう。
知っておくと得をする!ツールを選ぶコツ
オンラインインタビューでは、「ツール」とよばれる、音声や画像を共有できるシステムを使用しておこなわれるのが一般的です。リモートワークの普及とともに様々なツールも普及しましたが、どのツールが最適なのかを選ぶのはとても難しいです。そこで、ここからは各ツールについて、それぞれの特徴を解説していきます。オンラインインタビューをスムーズにおこなうためにも、知識として持っておきましょう。
※以下のツール情報は2026年7月時点のものです。無料プランの条件は各社の方針でたびたび変更されるため、実施前に必ず公式サイトで最新の仕様をご確認ください。
ツールの使用料と時間制限
普及しているツールには、無料版と有料版があります。ツール内で、どちらのタイプにするか選べるものもあります。無料版の場合はコストがかからないかわりに、1日に使用できる時間や利用期間に制限がある場合もあります。
ツールの操作性
対象者のインターネットの知識度合いに合わせて選ぶことも重要なので、あらかじめ対象者に使い慣れているツールを調査しておくのも有用です。また大前提として、自分もそのツールに慣れておく必要があるため、もし自分が使用したことのないツールを使用することになった場合は、事前にアカウントの登録方法や使い方を調べて、対象者に説明できるように準備しておきましょう。
ツールの種類
ここでは一般的によく利用されているツールをいくつかピックアップして説明していきます。代表的なツールの機能を比較すると、以下のようになります(2026年7月時点、無料プランを基準に比較)。
比較項目 | Zoom | Google Meet | Microsoft Teams |
録画機能 | ○ | ○ | △ |
録音機能 | ○ | ○ | △ |
画面・資料共有、ファイル共有 | ○ | ○ | ○ |
テキストチャット | ○ | ○ | ○ |
ミュート機能 | ○ | ○ | ○ |
投票システム | ○ | ○ | ○ |
参加者の名前変更 | ○ | △ | ○ |
音声のみでの参加 | ○ | ○ | ○ |
利用者側の事前登録 | 不要 | 不要 | 不要 |
スマホからのアクセス | Androidはアプリが必要 | iPhone・Androidともにアプリが必要 | iPhone・Androidともにアプリが必要 |
初心者の操作しやすさ | ○ | ○ | ○ |
ツール導入コスト | 0円 ※1対1を含むすべての通話に40分の時間制限あり(有料版で解除) | 0円 ※1対1は24時間、3人以上は60分の時間制限あり | 0円 ※音声・画面録音が必要な場合は有料版を利用 |
※「△」は、別途対応や利用者への事前の注意喚起が必要な項目です。無料プランの仕様は変更されることがあるため、実施前に必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。
『Zoom(ズーム)』の特徴
- ビデオ通話が可能な、Web会議用のツール。操作性の簡易さなどから多くの企業で導入されていて、業界トップシェアを占める。
- アカウント登録は無料、ホストだけ(インタビュアーだけ)が登録すれば、対象者の登録は必要なし。
- スマホ、パソコン、タブレット、どの端末でも利用可能。
- 画面共有、録画、録音の機能もあり(無料版は録画・録音したデータがPCやスマホなどに直接保存される)。
- 無料版は、2022年5月の仕様変更以降、1対1のインタビューを含むすべてのミーティングに40分間の時間制限が適用されるようになりました。以前のように「1対1なら無制限」という運用はできなくなっている点に注意が必要です。40分を超える場合は、同じURLで再入室するか、有料版への切り替えを検討しましょう。
- カメラやオーディオの品質において、高評価を得ている。
- 有料版では、サーバー上にデータを保存することができたり、40分の時間制限が無くなるなどの特典がある。
『Google Meet』の特徴
- Googleが提供する、ビデオ会議用ツール。Googleアカウントを持っているユーザーであれば誰でも無料で利用できる。
- 無料版は、1対1(2名)の会議であれば最長24時間利用できますが、3名以上が参加する会議は1回あたり60分までという制限があります。制限時間に達すると自動的に終了するため、長時間のグループインタビューを予定している場合は有料版の利用も検討しましょう。
- スマホは専用のアプリをインストール、パソコンの場合は「Google Meet」のサイトにアクセスしてログインをするだけで利用可能。
『Microsoft Teams』の特徴
- Officeを使用している場合におすすめのツール。Office365を利用している人なら追加費用が掛からずに利用することができる。Microsoftの他アプリケーションとの連携もできる。
- スマホは専用のアプリをインストールする必要あり、パソコンの場合はアカウントの作成もソフトのインストールも不要。
- 無料で使える「Microsoft Teams(無料版)」も提供されており、Office365の契約がなくても利用を始めることができる。
『Whereby(旧:Appear.in)』の特徴
- ホストは公式サイトでアカウント登録した後に、好きなルーム名を入力するだけで専用URLが生成される。参加者は、その専用URLにアクセスするだけで参加できる。
- Zoomと異なり、事前にアプリをダウンロードする必要なし。インターネットやオンライン取材に慣れていない相手に向いているといえる。
- 無料プランの内容は公開後に変更されており、現在は最大50名までの会議に参加できる一方、3人以上が参加する場合は45分間の時間制限が設けられています(1対1の通話は時間無制限)。プラン内容は変更されることがあるため、利用前に公式サイトで最新の条件を確認しましょう。
- 画面共有、録画、録音の機能あり。背景色やロゴが変更でき、デザイン性に富んでいるのが魅力。
『ChatWork(チャットワーク)』の特徴
- Chatwork株式会社が提供する、ビジネスに特化したチャットツール。チャット機能だけではなく、ビデオ通話機能もあるため、オンラインインタビューも可能。
- アカウントには無料版と有料版がある。無料版の場合、1対1の通話しかおこなえない(有料版は最大14名まで)。
- 画面共有はできるが、録画と録音はできない。
- なお、旧記事で紹介していた「Skype」は、2025年5月にMicrosoftが個人向けサービスを終了しています。既存ユーザーは「Microsoft Teams」への移行が案内されているため、これからツールを選ぶ場合は、上記のZoom・Google Meet・Microsoft Teamsなど、現在も提供が続いているツールから選ぶことをおすすめします。
オンラインインタビューの活用例
オンラインインタビューがどのような場面で役立つのか、活用イメージが湧きやすいよう、代表的な例を3つ紹介します。
小さな子どもがいる保護者へのインタビュー
離乳食を開発する企業が、小さな子どもを持つ保護者へインタビューを実施した例です。自宅から出づらい対象者にも参加してもらえたことで協力者数が増えただけでなく、授乳などで一時的に離席する場面が発生するなど、対面では得にくかった「対象者のリアルな日常」に触れられたケースもあります。
出店エリアを検討するための現地ヒアリング
特定エリアで人気の店舗が、別のエリアにも出店できるかを検討するためにインタビューを実施した例です。出店予定地に住む対象者の意見を聞くことで、出店に必要な要素を分析できました。現地に足を運ばなくても、地元に住む人の声を集められる点はオンラインならではの利点です。
商品の使い方に関する課題発見
小型家電について問い合わせが多く寄せられたため、原因を調査する目的でインタビューを実施した例です。対象者にその場で商品を開封してもらい、使い始めるまでの手順を画面越しに見守りながら調査したところ、想定と異なる手順で使用されていたことが判明しました。実際の操作画面を見ながら深掘りできるのは、オンラインインタビューならではの強みです。
よくある質問(FAQ)
ここではオンラインインタビューにまつわる、実務ベースのよくある質問を紹介します。
オンラインインタビューはZoomでなければダメでしょうか?
いいえ、必須ではありません。
対象者の要望に応じてツールを変更することも可能です。適宜インタビュー対象者に合わせたツールを活用しましょう。
オンラインインタビュー特有のコミュニケーションはありますか?
対象者がリラックスした自然体で参加するため、普段聞き出せない情報を得やすくなります。
一方で、対象者が自宅からインタビューをすることが多いので、イレギュラーなことも発生します。モデレーターの臨機応変な対応が求められます。
通信環境を安定させるために、どのようなことに配慮すべきでしょうか?
フリーWi-Fiなど不安定な回線を避け、できるだけ安定した通信環境下で実施することが基本です。
事前対策を万全におこなっていても通信トラブルが発生することはあるため、トラブル発生時の対応手順をあらかじめマニュアル化しておくと、当日慌てずに対応できます。
オンラインインタビューの見学はできますか?
主催者側の設定次第で対応可能です。
ただしツールによって見学の可否や方法が異なるため、見学を希望する関係者がいる場合は、使用するツールの仕様を事前に確認し、別途対応方法を検討しておきましょう。
録画・録音したデータは、どのように活用すればよいですか?
発言録の作成や報告書作成の一次情報として活用します。
AIの文字起こしツールを使うと整理の手間を減らせますが、発言のニュアンスや言い回しは要約しすぎず可能な範囲でそのまま残しておくと、後から本音を読み解く手がかりになります。個人情報や機密情報が含まれるため、保管・共有範囲のルールを事前に決めておくことも大切です。
おわりに
オンラインインタビューについて解説してきましたが、いかがでしたか?ネット環境さえあれば、どこにいても実施可能なオンラインインタビューは、インタビューを実施する側にとっても、受ける側にとっても、たくさんのメリットがあり、活用しない手はありませんよね。ここでご紹介したコツやノウハウを活かして、より実りあるオンラインインタビューを実施しましょう。
\オンラインインタビューの実施を検討中の方へ/
セルフ型アンケートツール「Freeasy」では、全国1,300万人の調査モニターへ、オンラインインタビューの協力者を短時間で募集できる環境をご用意しています。まずはサービス概要や活用事例をまとめた資料をご覧ください。
あわせて、本記事をまとめた「オンラインインタビュー完全マニュアル」のダウンロード(無料)や、インタビュー対象者の募集にも使える「🔗Freeasyのリクルーティング機能」も合わせてご活用ください。





