調査報告書(アンケート調査結果)の書き方・まとめ方を解説!
目次[非表示]
- 1.調査報告書とは
- 2.調査報告書 作成の流れ
- 2.1.アンケート結果の集計・分析方法
- 2.2.調査報告書 作成のポイント
- 3.調査報告書の作成前に知っておくこと
- 3.1.適正な枚数
- 3.2.表紙
- 3.3.適したフォントや文体
- 4.調査報告に必要な項目
- 4.1.報告書のタイトル
- 4.2.調査の背景・目的
- 4.3.調査対象
- 4.4.調査方法
- 4.5.調査期間
- 4.6.調査結果の回収状況
- 4.7.調査結果の概要(要旨・要約)
- 4.8.調査詳細(具体的な内容)
- 4.9.所感
- 4.10.必要に応じて追加する項目
- 5.調査報告書で使うグラフの選び方・きれいな貼り付け方
- 6.調査報告書の事例・テンプレート
- 7.調査報告書の作成におけるよくある質問
- 7.1.調査報告書は提出先や内容に関わらず表紙が必要ですか?
- 7.2.文章は長くならない方がいいのでしょうか?詳しい解説まで書くと長くなりがちです。
- 7.3.グラフのマーキングですが、数字や文字を囲んだりしたほうがいいでしょうか?
- 8.調査報告書 作成マニュアル・テンプレート(無料ダウンロード)
- 9.おわりに

調査報告書とは
調査報告書とは、調査やアンケートを実施し、その集計結果をまとめた報告書のことです。一般的にはアンケートや市場調査の報告書、企業信用調査、建築物の定期調査報告書などがありますが、それぞれの調査報告書に共通しているのは、「第三者にもわかりやすい」「データや数値に基づいた検証結果が記載されている」「検証結果に基づき今後の改善策などが記載されている」ことです。
この記事ではアンケート調査報告書にフォーカスして解説していきますが、様々な調査報告書の作成にも参考にしていただけます。
調査報告書 作成の流れ
調査報告書を作成するまでの一連の流れは、簡単に説明すると下記のとおりです。
【アンケートの実施・回収】→【アンケート回答の確認・点検】→【回答データを入力・数値化】→【グラフ化・検証】→【報告書の作成】

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アンケート結果の集計・分析方法
報告書に落とし込む前段階として、回収したアンケート結果は集計を行う必要があります。集計方法は大きく次の3つに分けられます。
- 単純集計:各設問について、回答の件数や割合をそのまま数える、もっとも基本的な集計方法です。「満足」と回答した人が全体の何%かなど、設問ごとの傾向をつかむのに使います。
- クロス集計:性別や年代などの属性と設問を掛け合わせて集計する方法です。属性による回答傾向の違いを把握したいときに使います。
- 自由記述の集計:数値化できない自由回答を、内容ごとにカテゴリ分けして整理する方法です。回答をグループ化してから件数を数えることで、傾向を可視化できます。
これらの集計結果をもとに、次章以降で解説する報告書の各項目へ落とし込んでいきます。
調査報告書 作成のポイント
まず大前提として、「丁寧さ」と「提出期限の厳守」は絶対です。

そして一番心掛けたいことは、「第三者にも分かりやすく作成する」ことです。誰が見ても理解ができる内容、文章力が求められます。
それに加え、下記3つのポイントを必ず押さえておきましょう。
「どのような目的」で「誰に」向けて作成するかを明確化する
「誰に向けて報告書を作成するのか」は、報告書の作成において、まず最初に明確化すべきことです。主な相手は下記4つになります。
- 上司や先輩など、部署・社内の人向け
- トップ・役員向け
- お客様向け
- 取引先向け
「丁寧さ」や「提出期限の遵守」は、この4つに共通して必ず守るべきポイントとなりますが、それぞれ重視すべきポイントが異なります。
『トップ・役員向け』の場合、トップや役員はたくさんの案件を抱えているであろう状況が想像できるため、報告書は簡潔且つ重要ポイント(メリットやデメリットなど)を分かりやすく記載されていることが求められます。グラフ等を効果的に載せ、パッと視覚的に理解できるような構成も理想的でしょう。
『お客様向け』『取引先向け』の場合は、報告書の「見栄えの良さ・美しさ」も重要です。見栄えの良さとは、空白や改行を最適に用い、文頭を揃え、レイアウトが工夫されている、等を指します。
自社の商品をアピールしたい場合は、商品のイメージに合ったデザインにするのも効果的です。いくらその商品自体が良いものであっても、報告書の印象で、商品のイメージが左右されてしまう可能性があります。商品イメージとの調和を考えて作成しましょう。
なお、目的・対象・期間・場所・方法などに記載モレがないかを確認する際は、「5W3H(When・Where・Who・What・Why・How・How much・How many)」のフレームワークで洗い出すと整理しやすくなります。
3部構造で考える
報告書の構造は、「タイトル」「要約」「詳細」の3つの構造に分けることができます。ピラミッドの形に例えると分かりやすく、上から「タイトル」「要約」「詳細」の順に、下に行くほどボリュームが増していきます。
作成する順番は、上から順ではなく、下の「詳細」から順に進めていきます。そうすることで、報告書の全体像を作成初期段階でつかむことができ、まとまりのある報告書が完成します。

客観的な視点で捉える
調査報告書は、客観的であることが求められています。結果の正確さはもちろんのこと、事実に基づいたことだけを私見を混ぜることなく、客観的に記載していきましょう。
調査報告書の作成前に知っておくこと
調査報告書の作成に当たり、事前に知っておきたい3つのポイントを解説します。
適正な枚数
内容にもよりますが、より簡潔さを求められる時は、A4用紙1枚で、約1分程度で読めるようなボリュームが適しています。要旨や詳細を記載した一般的な構造で書く場合は、A4用紙2~3枚をおすすめします。
表紙
表紙を付ける場合は、原則、「タイトル、提出日、作成者名」を、記入します。
表紙は、必ずしも必要ではありません。提出先や内容によります。社内報告書の場合は、表紙は付けないことが多く、反対に社外向けやお客様向けの場合は、デザイン性のある表紙を付けて、製本までおこなう場合もあります。
適したフォントや文体
フォントは、見やすさ重視で選びます。一般的にビジネスにおいて使われることが多いのは、本文では、明朝体です。タイトルや見出しは、ゴシック体が多いです。文字サイズは11~12ポイントが適しているでしょう。
また、『ですます調』か『である調』のどちらかに統一して書きましょう。混同しないよう注意が必要です。
調査報告に必要な項目
下記の10項目を満たしていれば完璧!さっそく見ていきましょう。
報告書のタイトル
タイトルは非常に重要です。文字を大きくしたり、デザインを変えるなどをして目立たせ、「読みたい」と思わせることが大切です。
報告書の種類によって重要視すべきポイントが異なり、「役員や上司への報告書」や「部内・社内報告書」の場合は、「◯◯◯に関するアンケート調査結果報告書」というような、シンプルなタイトルが適しています。
「プレスリリース」や「ニュースリリース」など、外部へのアピールが目的の場合は、目を惹くキーワードや具体的な数字などを入れて、興味を抱かせるようなタイトル付けが効果的です。
調査の背景・目的
報告書の一番最初には、まず、「アンケート調査の趣旨や目的」を、簡潔に一文で記載しましょう。
《例》この報告書(アンケート)は、○○について、△△に対しておこなった結果をまとめたものであり、今後の□□に役立てることを目的としています。
調査対象
どのようなターゲット(条件)に当てはまる人を対象にしたのか、を記載します。年齢、年代、性別、居住地などです。
《例》関西2府4県在住の、20代~60代、男女、3,000名(無作為)
★後々のトラブルを防ぐために、調査対象者に対しては、調査前にあらかじめ、「結果を公表すること」や、「結果公表時に匿名なのか非匿名なのか」について、必ず伝えておきましょう。
調査方法
ここでは、アンケートの調査方法や、回収手段について、できるだけ詳しく開示・記載します。詳しければ詳しいほど、アンケート結果の信頼性が増します。
主な調査方法としては、インターネット調査(ネットリサーチ)、郵送調査、インタビューなどがあります。
《例》インターネット調査:当社Webサイトのアンケートフォームに入力してもらいました。《例》郵送調査:△△地区にある○○スーパーの会員様向けに、アンケート用紙を郵送し、記入後、返送してもらいました。
調査期間
調査期間を明記しましょう。西暦、和暦どちらでも構いません。
《例》調査期間:20○○年〇月〇日~20○○年〇月〇日
調査結果の概要(要旨・要約)
ここは、非常に重要な部分です。報告書のすべてがここだけ読んでも分かるぐらいに、全体をまとめて簡潔に記載します。
読み手としては、長い前置きは好まず、結果を早く知りたいものなので、長くても3行程度で、50~150文字が適しているでしょう。
《例》製品Aの改良すべき点をアンケート調査したところ、「パッケージデザイン」が最も多く40%、「軽量化(27%)」「価格(18%)」の結果となった。部内では価格の変更を検討していたが、製品を使用している消費者の意見を優先し、パッケージの改良から取り掛かるべきと判断した。
調査詳細(具体的な内容)
ここはピラミッド構造でいう、一番下の土台となる部分です。上記7つ目の「概要」を受けて、よりアンケート調査の内容や結果を、具体的に記載していきましょう。
注意すべき点として、具体的=ダラダラと長い文章を書くことではないので、下記の点を意識し、作成していきましょう。
- 一文は短くし、シンプルな言い回しを心掛ける。
- 専門用語は多用せず、読み手に伝わりやすい表現を使う。
- 効果的に小見出しを使う。
- 図、表、円グラフや棒グラフを用い、視覚に訴えて、見やすくする。
- 強調したい箇所は、太字、記号、などを効果的に使用する。
所感
所感とは、「調査結果に基づいて、根拠があることについて、その活用方法や今後の改善策などを、調査担当者が述べる箇所」になります。
述べるといっても、感想文を書くわけではなく、あくまで客観的な立場で考察したことを、肉付け程度に述べていきます。
調査結果や事実とは全く別物になるので、同じ見出し内に書くのではなく、別の見出しを設定して書きましょう。
必要に応じて追加する項目
報告書を作成する際に使用した「別資料」がある場合は、その資料名についても記載しておきましょう。
調査報告書で使うグラフの選び方・きれいな貼り付け方
調査報告に必要な項目のうち、8つ目の「調査詳細」でグラフを使う際、どの種類を選べばよいか迷うことも多いはずです。ここでは、基本となる4種類のグラフの使い分けと、Excelで作ったグラフをきれいに報告書へ貼り付けるコツを紹介します。
基本となる4種類のグラフ

円グラフ
男女の構成比など「〇〇の構成比」を示す代表的なグラフです。特に決まりがなければ数値の大きい順に並べ、「その他」「あてはまるものがない」などは最後に配置しましょう(この並び順のルールは帯グラフ・棒グラフでも共通です)。
なお、外資系企業では円グラフをあまり使わない傾向もあります。
帯グラフ(縦・横)
複数の円グラフ同士を比較したい場合に最適です。
折れ線グラフ
時系列の推移を表すのに使うのが基本です
棒グラフ(縦・横)
数値の大きさを比較するのに、もっともオーソドックスな形式です。複数回答の結果を棒グラフのように使う例も多く見られます。
その他のグラフ

複合グラフ
数値の大きさを「棒グラフ」、時系列の推移を「折れ線グラフ」で表すなど、複数の種類を組み合わせて使います。
レーダーチャート
「〇〇に対する評価」など、性能やパフォーマンス評価でよく使われ、強みと弱みが一目でわかります。項目数は最低5つ、多くて8つ程度が一般的で、単独ではなく複数のチャートを並べて比較されることが多いグラフです。
散布図
2つの指標(例:満足度と購入意向)の関係を見るのに使います。正の相関関係が見られても、因果関係があるとは限らない点には注意しましょう。
バブルチャート
散布図に「量」の情報を加えたグラフです。バブル(円)の大きさが人数などを表します。
きれいにストレスなく、グラフを貼り付けるためのコツ
Excelで作成したグラフをPower PointやWordに貼り付けたとき、Excelシートの「目盛線」まで一緒に貼り付けられてしまうことがあります。見栄えを良くするため、目盛線を表示しない状態にしてからグラフをコピーし、報告書に貼り付けましょう。


- グラフの範囲をクリックしてアクティブにし、「グラフエリアの書式設定」を操作します。
- グラフを囲む線を消しておいたほうが、報告書にきれいに見栄えよく貼り付けられます。「塗りつぶしなし」「線なし」にチェックを入れましょう。
- Excel側のグラフサイズが、他の操作によって変わってしまうとストレスが増えます。プロパティで「セルに合わせて移動するがサイズ変更はしない」にチェックを入れておきましょう。

貼り付け形式(貼り付け・リンク貼り付け)の選び方
Excelで作成したグラフをPower PointやWordに貼り付けるとき、大きくは「貼り付け」と「リンク貼り付け」の2種類があります。
「リンク貼り付け」では、Excelファイルが同じフォルダに収納されていた場合、Excelファイル内での修正が報告書に貼り付けられたグラフに反映されるほか、「図」として貼り付けた場合よりファイルの容量が軽いというメリットもあります。
ただし、どちらの形式で貼り付けるかは企業・組織ごとに様々で、クライアントへ提出する場合も、クライアントの要望により形式が異なることが少なくありません。細かい点ではありますが、社内・社外の関係者とあらかじめ合意した貼り付け形式を採用することが望ましいでしょう。

調査報告書の事例・テンプレート
下記は、ここまでの内容を踏まえた調査報告書の事例です。テンプレートとしてもご活用ください。
□□□□ 御中 製品Aの改善点に関する消費者調査結果 報告書 このたび実施いたしました調査について、下記の通りご報告申し上げます。
2026年○月○日 △△△△事業本部 |
調査報告書の作成におけるよくある質問
ここでは、調査報告書の作成に関連して、よく寄せられる質問にお答えします。
調査報告書は提出先や内容に関わらず表紙が必要ですか?
基本的には、社内向けの報告書では表紙は不要なことが多く、社外向けの報告書では付けることが多いです。ただし、提出先や内容量によって最適な形は変わります。
社内向けではほぼ必要ないといってもいいでしょう。ただし、社内外向け問わず、「詳細」(3部構造のベースで、ボリュームは最多)のページ数が多くなる場合には、製本する要領で表紙をつけることもあります。
社外向けでは、表紙をつけることが多いですが、プレスリリースの場合などは、いかに短く簡潔にということが重要ですので、A4で1枚などの形式となり、表紙はつけません。
文章は長くならない方がいいのでしょうか?詳しい解説まで書くと長くなりがちです。
文章は、抜け・漏れさえなければ、できるだけ短く簡潔にまとめるのが基本です。
調査の背景にせよ、結論にせよ、文章が短く、かつ抜け・漏れさえなければ、読む人の頭に入りやすいと考えられます。「One word」へのこだわりを普段から持ち続けることがおすすめです。
グラフのマーキングですが、数字や文字を囲んだりしたほうがいいでしょうか?
強調したい箇所には効果的にマーキングを使うべきですが、色や装飾を使いすぎないよう注意が必要です。
もちろん、グラフや表で強調すべきで、必ず見て欲しい箇所にはマーキングが必要です。ただし、読んでいる人の眼が疲れそうな派手な色合いのマーキングは避けた方が無難です。これは、グラフの色付けにも当てはまることで、“うるさくない”トーン&マナーを心がけましょう。
調査報告書 作成マニュアル・テンプレート(無料ダウンロード)
本記事の内容をまとめたマニュアルをご用意しています。無料でダウンロードできますので是非こちらも併せてご活用ください。
\さらに詳しいレポート作成方法を知りたい方へ/
アンケートの集計結果をグラフ・チャートを使ってより実務的にまとめたい方は、「🔗アンケートの調査レポートの書き方(定量調査編)」もあわせてご覧ください。事実と考察を書き分けるコツなど、報告書をワンランク引き上げるための実践的なポイントを紹介しています。
\アンケートの集計・分析まで効率化したい方へ/
アンケート報告書の土台となる集計データは、回収数や属性の管理が煩雑になりがちです。セルフ型アンケートツール「Freeasy」では、アンケートの作成から回収、集計までを一つの画面で完結でき、報告書作成の手間を減らせます。まずはサービス概要や活用事例をまとめた資料をご覧ください。
おわりに
ここまで、調査報告書のまとめ方について解説してきました。繰り返しとなりますが、作成時に心掛けることは、「第三者にも分かりやすく作成すること」です。そして提出前には必ず読み直しを数回行い、誤字脱字などの単純ミスにも気を付けましょう。
完璧な報告書が完成したときの達成感はとても大きいものです。初めてでも恐れることなく、チャレンジしましょう!






