覆面調査（ミステリーショッパー）とは｜リサーチマーケティング用語集

2023-09-04 02:31（更新：2025-03-25 02:32）マーケティングリサーチ用語

覆面調査（ミステリーショッパー）

覆面調査とは、マーケティングリサーチの手法の1つで、調査員が一般顧客と同じ目線に立ち、実際に体験することで、店員の接客態度、サービスの良し悪し、店内環境（衛生面）などの事前に定めた調査項目をチェック・評価する調査手法です。特に顧客満足度調査の手段として有効です。

調査目的は、現状把握により、企業課題を解決することです。サービスの質の改善・品質を向上し、顧客満足度を高めるために活用します。

調査員には一般消費者からターゲットに近い対象者を選定します。研修を行った上で、調査に臨みます。アルバイトの場合もあれば、その道のプロである専門家がなることもあります。

覆面調査員はミステリーショッパーとも呼ばれ、英語表記は、mystery shopping、mystery consumerです。

覆面調査として世界的に有名なのは、隠れた名店を紹介するレストランガイドブックの「ミシュランガイド」です。

日頃の接客サービスや店舗の雰囲気を把握するために覆面調査員を店舗に派遣したことが起源と言われています。

メリットは、店舗の通常業務に影響を与えることなく、グループインタビューやアンケート調査では捉えにくい顧客の体験をそのまま把握することが可能という点です。

特に、不満を感じつつも苦情を伝えずに離れてしまう顧客の不満の原因が明らかになり、改善策が見つけやすくなります。

一方デメリットとしては、現場で働くスタッフにとって心理的な負担が増大する可能性がある点です。調査結果で問題点を過度に強調してしまうと、現場と経営側の対立を招く恐れがあります。

こうした不要な対立を避けるために、調査の実施前や分析後の対応には細心の注意を払うことが重要です。