正規分布とは|リサーチ マーケティング用語集
正規分布
正規分布とは、平均値・最頻値・中央値が一致し、それを軸として左右対称となっている確率分布(※1)です。「ガウス分布」とも呼ばれ、統計学上で最も代表的な分布の一つです。多くの統計的手法は、この正規分布を基礎として展開されており、検定や推定、モデルの作成などの様々な場面で活用されています。
世の中の社会現象や自然現象の中には、その確率変数(※2)が正規分布に従うとみなせるものが、数多く存在します。わかりやすく例を挙げると、人間の身長、テストの点数、サイコロの出目の合計数、雨粒の大きさ、工業製品の規格誤差などが該当します。
一方で、年収や人口、商品の売り上げなど、従うとみなせない現象(正規分布に従わない現象)も存在します。
下図は、正規分布のグラフです。平均を中心に左右対称な曲線で、横軸は「確率変数」、縦軸は「そのときの確率密度」を表します。その形が教会にある釣鐘に似ていることから、「ベルカーブ(bell curve)」とも呼ばれます。
基本的な性質として、分散(標準偏差)が大きくなると、曲線の山は低くなり、左右に広がって平らになります。一方、分散(標準偏差)が小さくなると、山は高くなり、より尖がった形になります。
確率分布とは(※1)
確率分布とは、ある試行で起こり得るすべての事象の確率を出力する関数であり、任意の事象を入力することで、その事象が起こる確率を出力してくれる仕組みのことです。「確率関数」とも呼ばれます。
確率分布の例
【入力値】コインを2回投げて(ある試行)、「表2回が出る」(任意の事象)確率を求めたい → 確率分布(確率関数)の数式で計算 → 【出力値】0.25
確率変数とは(※2)
確率変数とは、色々な値をとる事象が存在しており、それらの値をとる確率が決まっている変数です。
確率変数の例
【入力値】コインを2回投げて、「表2回が出る」確率を求めたい(「表2回が出る」という事象が確率変数です。)
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