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ブランドリフト調査とは│方法、項目、調査票、事例を解説!

目次[非表示]

  1. はじめに(この記事で分かること、できること)
  2. ブランドリフト調査とは
  3. 「ブランドリフト調査」と「広告効果測定」との違い
  4. 「ブランドリフト調査」と「サーチリフト測定」との違い
  5. ブランドリフト調査の種類
  6. ブランドリフト調査の手順
  7. ブランドリフト調査にまつわる、よくある質問
  8. 無料ダウンロード『ブランドリフト調査マニュアル』
  9. おわりに(まとめ)

はじめに(この記事で分かること、できること)

●ブランドリフト調査の意味を理解し、事例を見ることで、自身で正しい調査ができるようになる。
●「広告効果測定」や「サーチリフト測定」との違いが分かる。
●ブランドリフト調査についてまとめた資料を、無料でダウンロードできる。

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ブランドリフト調査とは

ブランドリフト調査とは、打ち出したブランディング広告に「接触したユーザー」と「接触していないユーザー」に対して同じ質問をおこない、ブランド認知度やブランドイメージの変化や購買意欲の向上度合いを確認するためにおこなう調査です。

「ブランドリフト調査」と「広告効果測定」との違い

ブランドリフト調査は、広告出稿後広告接触者と非広告接触者を比較する調査ですが、広告効果測定は、広告接触者を対象広告出稿の前と後の比較をおこなうという点で異なります。

>>「広告効果測定」の用語解説はこちら

「ブランドリフト調査」と「サーチリフト測定」との違い

サーチリフト測定とは、ブランドリフト調査と同じく「ブランド効果測定の手法」ではありますが、オーガニック検索の上昇率を測定するものです。

また、サーチリフト測定の目的は「広告がどの程度ブランド名や商品名の検索につながっているか」や「どのようなユーザーの検索数が上昇したのか」を把握することです。

サーチリフト測定は、リアルタイムでデータが収集できるというメリットはありますが、広告接触者のみを対象②検索という行動のみを対象、としています。

以上の点から、『意識ベースのデータ取得をおこなうアンケート調査』を基本とする「ブランドリフト調査」とは、目的と手法が異なります。

ブランドリフト調査の種類

ブランドリフト調査には、大きく分けて2種類の方法があります。

■広告配信プラットフォームの利用(ディスプレイ広告)

①インバナーサーベイ

広告の接触、非接触ユーザーを、リアルタイムに比較・計測する方法です。
>>「インバナーサーベイ」の用語解説はこちら

②リードバナーアンケート

アンケート専用の回答ページに遷移させる方法です。
>>「リードバナーアンケート」の用語解説はこちら

■調査会社への依頼またはセルフリサーチ

広告効果測定と同じように、高水準で深い洞察を得られることが何よりのメリットです。

リアルタイムでのデータ収集ではないことや、コストが高くなるというデメリットもありますが、セルフリサーチにすることでコストを安く抑えることも可能です。
>> 【参考記事】セルフ型(DIY型)アンケート(リサーチ)を選ぶコツやポイントとは!​​​​​​​

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ブランドリフト調査の手順

続いて、ブランドリフト調査の実践編を解説していきます。ここでは、調査会社への依頼またはセルフリサーチでおこなうブランドリフト調査のケースを取り上げます。

1.調査票の作成

事例として、『■■■■という団体の「▲▲▲▲啓発キャンペーン」動画の、広告接触者と非接触者に対する効果を比較したブランドリフト調査』を取り上げます。

告知文

このアンケートは、以下の動画をご覧になってからお答えください。キャラクターは●●●●といいます。

キャンペーンCMの動画

Q1.あなたはこの動画をご覧になりましたか。 (ひとつだけ)【認知(広告)】

1.見た
2.見ていない

Q2.あなたは●●●●というキャラクターに、どの程度、親しみを感じましたか。(ひとつだけ)【好意度(キャラクター)】

1.とても親しみを感じた
2.やや親しみを感じた
3.どちらともいえない
4.あまり親しみを感じなかった
5.まったく親しみを感じなかった

Q3.あなたはこの動画にどの程度、好感をもちましたか。(ひとつだけ)【好意度(広告)】

1.とても好感がもてる
2.やや好感がもてる
3.どちらともいえない
4.あまり好感がもてない
5.まったく好感がもてない

Q4.あなたはこの動画をご覧になって、 ▲▲▲▲の大切さを理解できましたか。(ひとつだけ)【訴求点理解度(啓発効果)】

1.とても理解できた
2.やや理解できた
3.どちらともいえない
4.あまり理解できなかった
5.まったく理解できなかった

Q5.あなたはこの動画をご覧になって、■■■■が▲▲▲▲に取り組んでいることを理解できましたか。(ひとつだけ)【訴求点理解度(団体・企業)】

1.とても理解できた
2.やや理解できた
3.どちらともいえない
4.あまり理解できなかった
5.まったく理解できなかった

Q6.あなたは、●●●●とこれからどのように接してみたいと思いますか。(いくつでも)【キャラクターへの関与意向】

1.動画をもっとみたい
2.もっと▲▲▲▲について伝えてほしい
3.キャラクターグッズがあればほしい
4.イベントなどで会いたい
5.その他(    )
6.特に接してみたいとは思わない

Q7.あなたは■■■■が▲▲▲▲に取り組んできたことをご存知でしたか。(ひとつだけ)【認知
(CSR活動)】

1.とてもよく知っていた
2.知っていた
3.なんとなく知っていた
4.知らなかった

Q8.この動画をご覧になったあなたの、■■■■に対するイメージを教えてください。(ひとつだけ)【態度変容(団体・企業)】

1.以前から知っていたし、イメージが良くなった
2.以前から知っていたが、イメージは良くも悪くもならなかった
3.以前から知っていたが、イメージは悪くなった
4.知らなかったが、良いイメージをもつようになった
5.知らなかったし、イメージは良くも悪くもなかった
6.知らなかったし、悪いイメージをもつようになった

2.集計・分析

調査票の完成後、アンケートを実施し、回収が完了したら、集計・分析をおこないます。
調査会社への依頼またはセルフリサーチの場合はクロス集計が一般的です。

前述の調査票にてアンケートを実施した後の、集計・分析例が下記です。

●キャラクターの好意度の結果(Q1×Q2)

キャラクターの好意度を、動画を見た人と見ていない人で比較した、クロス集計結果が下記グラフです。

動画の接触者は、非接触者と比べて明らかに好意度が高いことがわかります。(Top2 Boxで約30ポイントの差)

●広告の好意度の結果(Q1×Q3)

動画の好意度も、キャラクターの好意度とほぼ同傾向ですが、Top2 Boxのポイントは高くなっています。

●啓発キャンペーンの理解度の結果(Q1×Q4)

キャンペーンの理解度(啓発効果)を、動画を見た人と見ていない人で比較したクロス集計結果をみると、動画を見た人の理解度が高いことがわかります。

●訴求する団体の理解度の結果(Q1×Q5)

訴求する団体への理解度を、やはり動画を見た人と見ていない人でクロス集計をしたところ、 動画を見た人の理解度が高いことがわかります。

●団体への態度変更の結果(Q2×Q8)

キャラクターの好意度が著しく高ければ、団体へのイメージも著しく良くなっています。
ただし、団体のことを「知らなかった」人への態度変容効果は低いことがわかります。調査によって浮き彫りにされた課題ということになるでしょう。

ブランドリフト調査にまつわる、よくある質問

Q:アンケート専用の回答ページに遷移させる「リードバナーアンケート」では、ブランドリフト調査として不十分でしょうか。

一概に不十分とは言えません。基準となる指標による定期的な調査を行う上では問題ありません。

ただし、閲覧者はアンケートに回答する目的でサイトを見ているわけではありません。どこまでの情報と分析の余地を必要とするのか次第です。

Q:調査会社への依頼やセルフリサーチを実施した場合の利点を、もっと教えてください。

必要に応じたクロス集計を行い、深堀して分析したい場合には、専門的なアンケート調査が威力を発揮するため、調査会社への依頼やセルフリサーチのほうがおすすめです。

広告配信プラットフォームの「ブランドリフト調査ツール」に装備されている主要指標(広告想起率、認知度、比較検討、好意度、購入意向/Google広告、標準広告想起、標準ブランド認知度、抽象的好意度、熟知度、推奨意向/Facebookの場合など)の測定のみでPDCAサイクルが回せるのであれば、広告配信プラットフォームの利用を選択しても問題ないでしょう。

無料ダウンロード『ブランドリフト調査マニュアル』

本記事で解説した『ブランドリフト調査』について要点をまとめた資料は、下記よりダウンロードすることができます(無料)。

おわりに(まとめ)

ここまでブランドリフト調査について解説してきました。ブランドリフト調査は、ブランディングを目的とした広告の成果を知るための調査です。「広告効果測定」や「サーチリフト測定」との違いをしっかりと理解し、正しい調査・集計・分析をおこなって広告の効果を可視化することで、より実のあるブランディング広告、ひいてはマーケティング活動へと繋げていきましょう。



【参考文献・参考ウェブサイト一覧】
『広告ハンドブック』(井徳正吾編著、日本能率協会マネジメントセンター、2005年3月)

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