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SD法のやり方|調査設計、分析方法、事例を分かりやすく解説!


目次[非表示]

  1. はじめに
  2. 1. SD法による調査設計
  3. 2. SD法調査のデータ分析~プロフィール分析と主成分分析
  4. 3. SD法にまつわるよくある質問
  5. おわりに
  6. 無料ダウンロード「SD法による調査設計と分析方法」

はじめに

SD法は、企業イメージや、ブランドイメージ測定、製品のイメージ評価などでよく利用されている測定方法です。ここでは、SD法による調査票の作成などの調査設計から、主なデータ分析方法までを、事例とともに丁寧に解説していきます。

1. SD法による調査設計

SD法とは

SD法とは、Semantic differential法の略で、米国の心理学者のオズグッドによって考案されました。
SD法では、測定対象となるブランドなどをコンセプトと呼びます。このコンセプトを多角的に捉えるため、反意語のある修飾語(形容詞・形容動詞・副詞など)を多数用意し、それらを両端に置いた多段階の評価尺度(間隔尺度)に対してスコアをつけます。
そして、得られたスコア(数値データ)で各種の分析を行うことになります。

オズグッドはSD法を用いた研究結果により、3つの基本的な意味のまとまり(属性)を見出しました。

調査票の作成

反対の意味を持つ修飾語を両端に配置し、連続的に配置して調査票を作成します。

【設問】この○○について最もよくあてはまると思うものをお選びください。

手順 ① 修飾語対の選択

調査票作成にあたり、修飾語対を選ぶ上での注意点を挙げます。

1. 表現上の注意点

なじみの薄い表現や漢字は避けます。

《例1》「清々しいー鬱陶しい」という漢字を使うより、全てひらがなで「すがすがしいーうっとうしい」としたほうが好ましい。
《例2》「あつい」とその反意語の場合、「熱いー冷たい」「暑いー寒い」「厚いー薄い」のいずれか?

2. 反意語のある語を選ぶ

否定の形容詞「~ない」は基本的に使いません。

《例 》もし「重い」に対し「重くない」を使った場合、「軽い」という反意語の他に「重くも軽くもない」「重いことが気にならない=わずかに重い」などの意味も含まれることになります。

3. オズグッドによる3つの基本属性に含まれる項目を盛り込む

評価性では「良いー悪い」「好きー嫌い」、
効力性では「強いー弱い」「大きいー小さい」、
活動性では「熱いー冷たい」「積極的なー消極的な」など。

手順 ② 評価尺度の配列順序

修飾語対を選定したら、それらの配列順序を決めます(調査票の縦方向)。

1. 似通った修飾語対を前後に置かない

例えば「大きいー小さい」の次に「重いー軽い」が配列されていると、回答者が「大きい≒重い」「小さい≒軽い」という類似関係を連想し、二つの尺度を同一と捉えて同じスコアをつける可能性が生じます。
⇒ なるべく同じような属性が重ならないように配置します。

2. 総合評価尺度は最後のほうに

総合評価の意味合いを持つ評価性の属性「良いー悪い」「好きー嫌い」などは、なるべく最後のほうに配置します。

3. コンセプトの順序性に合わせる

例えば食品をコンセプトとする場合、見た目の印象から始まり、匂い、咀嚼時の食感、味、食後の総合評価など、評価対象はいくつかの過程に分かれます。
この過程の順序に合わせて修飾語対を配置した方が、回答者にとって評価がしやすいでしょう。

手順 ③ 評価尺度の段階

評価尺度の配列順序が決まったら、尺度の段階を決めます。

1. 評価尺度は5または7段階

各評価尺度は間隔尺度を使うことが一般的で、通常は5または7段階です。
※9段階以上の場合、解析上の問題はありませんが、回答者の負担が著しく増加します。

2. 順序性と等間隔性

選択肢となる程度の副詞は、順序性とともに等間隔性であることが必須です。

SD法に用いる修飾語対はたくさんあります。資料では200以上もの修飾語対の例を掲載していますので、参考にしてください。
>>『SD法に用いる修飾語対の例』をもっと見る【資料を無料ダウンロード】

2. SD法調査のデータ分析~プロフィール分析と主成分分析

データ分析の考え方

SD法のデータ構造の概念は下記の通りです。
m個のコンセプトに対し、n個の評価尺度を用いて、k人の回答者に評価してもらった場合、
合計で m × n × k 個のデータが得られることになります。
分析するときには、各評価尺度の悪い(小さい)印象を示す極側のスコアを「1」に統一して入力します。

SD法の調査票例

9項目7段階の評価尺度を用いて行ったSD法の調査票例です。コンセプトは12種類の香水ブランドA~Lです。

分析方法①「プロフィール分析(アウトプットイメージ)」

SD法の最も基本的な分析は、プロフィール分析で以下がアウトプットイメージです。ここではわかりやすくするため、香水ブランド(A,C)の平均値をプロットしました。
(ここでは最大、12コンセプト=ブランドをプロットできます)

分析方法②「多変量解析(主成分分析と因子分析)」

コンセプトが放つイメージを多角的に捉え、少数の要素で表現するというSD法の目的に適しているのが、主成分分析と因子分析です。

主成分分析

観測できる変数に内包されている情報を、できるだけ損なわずに少数の変数(主成分)に縮約します。経済学や社会学領域で多く用いられています。

因子分析

観測できる変数(現象)の背後に潜んでいて、直接には観察できないもの(因子)を探り出します。心理学領域で多く用いられています。

主成分分析と因子分析(国語の文章要約問題にたとえた場合)

主成分分析とは​

主成分分析では、多くの変数を相関行列または分散共分散行列を用いて、​少数の合成変数に縮約しますが、この合成変数を「主成分」と呼びます。​

第1主成分は分散が最大(ということは​説明力が最大=情報量が最大)の主成分​のことで、第2主成分、第3主成分となる​に従って分散が小さくなります。​
各主成分同士は互いに無相関(独立)で​あることが、主成分分析の特徴です。​

もし、第1主成分だけで元のデータ群が持ってい​る情報の大部分を表せれば、それ以上の主成分を抽出する必要はありませんが、​そうでない場合、第2主成分以下を抽出することになります。​

主成分は観測変数の数だけ求めることができます(9つの場合は9主成分まで)。​しかし、全ての主成分を使った場合、縮約はなりませんし、何よりもひとつ​ひとつの主成分の情報量は少ないので使うことはありません。​

主成分分析のより詳しい説明(固有値と寄与率や、主成分負荷量と主成分得点の解説)のほか、アウトプットイメージについては、資料内にてご紹介しておりますので、こちらも合わせてご覧ください。
>>「主成分分析のより詳しい説明」を見る【資料を無料ダウンロード】

3. SD法にまつわるよくある質問

Q:SD法はどんな場面で活用されますか?​

SD法は元々、官能評価で用いられることが多く、現在も飲食品の新製品開発、​品質改善などの目的で使われています。その感覚的な性格から、企業や商品​・サービスのブランドイメージ測定など、利用範囲が広がってきました。

Q:SD法の最大のメリットとデメリットは何ですか?

SD法の最大のメリットは、選択肢における〝両端の対称性〟が鮮明であるということです。
​逆の意味となる修飾語が両端にあり、しかも段階ごとの数字が表示されて​いれば「どちらに近いか?」を感覚的に選べるので、感性的なデータを取得​し分析する際に適しています。​

一方、デメリットとしては、オズグッドによる3つの基本属性に含まれる項目​を盛り込む必要があるなど、調査設計時に入念さが求められることです。​

主成分分析結果の例で明らかなように、第1主成分の意味は総合評価を表す​「評価性」の内容が一般的であり、このような結果を導出するためには、​評価尺度の項目は何でもいいというわけにはいきません。​

他にもまだ知っておきたいQ&Aを、資料内ではご紹介しておりますので、参考にしてください。
>>SD法に関するQ&Aをもっと見る【資料を無料ダウンロード】

おわりに

ここまで「SD法による調査設計と分析方法」について解説いたしました。難しい用語もたくさん出てきますが、1つずつの用語と手順をしっかりと理解し、実りのある調査・分析となりますように願っております。

無料ダウンロード「SD法による調査設計と分析方法」

本記事で解説した「SD法による調査設計と分析方法」についてまとめた資料は、下記よりダウンロードすることができます(無料)。こちらの資料では、サイトには載っていない形容詞対の選び方や、主成分分析の詳しい解説、アウトプットイメージなども掲載しています。
無料ですので、下記よりダウンロードして、活用していただければ幸いです。

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