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アンケート計画時に関係者へ共有する情報|Freeasyリサーチアカデミー

目次[非表示]

  1. はじめに
  2. ①調査スペックでスケールを確定する
  3. ②スケジュールは工数情報を掌握する
  4. ③取引要件は全納品物情報を明記する
  5. 次回のブログテーマは「アンケートツールの導入時に吟味する項目」
  6. Freeasyリサーチアカデミー第2回オンラインセミナーのご案内

はじめに

調査会社にアンケート調査を依頼する時、「調査概要」は関係者全員の地図になります。外注時に必要な情報を取りまとめできていないと、「欲しいデータが不足していた…」、「実施スケジュールが噛み合わない…」という重大な認識齟齬に発展します。

今回のテーマは「アンケートの調査概要」です。主に調査会社への発注を実施・計画されている方を念頭に置いて、初心者でも上手に全体進行や各種交渉をハンドリングできるような、「調査スペック」「スケジュール」「取引要件」を解説していきます。

解説するのはリサーチャーの菅原大介氏です。

>>講師のリサーチャー菅原大介氏についてはこちらから

>>関連テーマ 第2回(前半)『アンケート調査の企画書に入れる最重点項目』のブログはこちらから

①調査スペックでスケールを確定する

調査スペックの記載イメージ

調査プロジェクトを立ち上げる時に、質問を書き出すより先にまずすべきことは、調査スペックをまとめることです。調査スペックとは、調査の実施要件を端的にまとめた要件定義書のようなもので、例示のように調査の規模感を示す情報から構成されます。

具体的には、「質問数・回収数・配信対象者・本調査対象者・割付」などの情報で構成され、質問数と回収数についてはそれぞれの記事で詳述した通りで、調査対象者も調査概要のまとめ方の記事で解説をしました。(「割付」はこれらの総合的な理解にて)

調査スペックを確定できていると、調査の規模感を通じて業務の規模感を確定でき、費用や稼働など主要な業務計画を割り出すことができます。また計画を立てるだけに留まらず、質問内容の詳細討議に関わらず、実施にあたり必要な物事を概算で手配できます。

アンケート業務は質問を書き出すことから始める場合が多く、それも進め方として誤りではないのですが、この方式だと業務や発注の要件は変化し続け、実施直前にならないと規模や要件が定まらず、最終的に取れる意思決定の選択肢はどんどん狭まります。

仮に進め方如何に関わらず結果的に同じように大変な仕事量だったとしても、事前に調査スペックが固まっていれば、あらかじめ他の業務や計画要員を調整できます。しかし調査スペックが不定のまま実務に入ると一時期にかかる業務負荷は相当なものです。

ですので、まず調査スペックを見繕って業務スケールを確定させましょう。初めのうちは個々に情報を集めて来ないと例示のように書けないかもしれませんが、慣れてくると、領域・目的・対象・手法などの要素からだいたいの見通しがつくようになります。

②スケジュールは工数情報を掌握する

スケジュール表のイメージ

スケジュールは、プロジェクトの立ち上がり時に業務計画を示すだけでなく、途中経過の精度や乖離を確認する際にも手がかりとなる、関係者への情報共有にあたり大事な要素となります。それだけに、内容も表記もできるだけ正確に記載していきます。

外注時は調査会社の営業担当者の人がやってくれる業務ですが、できるだけ自分で仮スケジュールを組んでみることをおすすめします。その方が、なぜこのスケジュールで行くのか納得感が高まりますし、関係者に対する説明でも答弁能力が上がります。

スケジュール表を作成する時は、おおまかに、企画~入稿・実査~集計・分析~報告に全体を分けて、各工程の主要タスクごとにかかる所要日数を当てはめていきます。例示の表に各工程の一般的な工数を記載していますので、目安としてみてください。

スケジュールの決定にあたっては、機械的に所要日数を積み上げていくだけでなく、業務カレンダー(仕事で使うGoogleカレンダーなど)を見ながら、依頼者(依頼部門やお客様)・運用者(自分または調査担当者)・回答者の状況を確認していきます。

依頼者の観点では、依頼主が原案を作成する時間や、調査内容を討議するにあたり必要な時間を目算します。先方は「なる早」希望であることが多いですが、調査する事項の関係者コンセンサスはかなり大事なので現実的な日数を把握するようにします。

運用者の観点では、外注する場合は調査会社側の稼働状況も大事です。一般的に申込~実施までは3週間以上余裕を見ておくことが望ましいです。もちろんそれが難しい場合も多いため、前項で解説した調査スペックの先行すり合わせが重要になるのです。

回答者の観点では、回答~回収に適した時期かどうかを吟味します。調査内容を実施時期に適合させていく場合は、季節イベントや定期観測時期を意識します。また、大型連休や年末年始は回収率が落ちやすいので、諸条件をうまく噛み合わせていきます。

この全体スケジュールは主に立ち上がり時点で共有するもので、残念ながら当事者以外は誰かに見返される機会は少ないアウトプットではあります。ですが、誰かが適切に進行管理をしていないとズルズルと後ろ倒しになっていくので十分注意しましょう。

スケジュールのズレを防ぐには、多少手間はかかりますが、次の連絡・確認タイミング(ネクストアクション)を逐次関係者に予告します。すると常に調査プロジェクトに対する意識にリマインドがかかり、最短の進行をキープし続けることができます。

スケジューリングのコツ

スケジュール編成は、もちろんどんな場合も最短進行で計画を組むのものです。しかし社内や顧客からは、それでいてなお「なる早」依頼の注文がつくケースが多くあります。そのため、揉めたり無理をすることのないよう調整の技術を身につけましょう。

スケジューリングのコツは、各工程をジャストインタイムでつないでいくことです。調査業務はアウトプットのリレー方式となるため、どの工程をどう切り詰めれば最短で次の工程に移れるかを、先ほどのスケジュール表を見ながら検討を加えていきます。

ここは主に2つのアプローチがあります。

a.報告日から逆算していく方法(主に外注時)

・報告日がいつか?(会議日程・アポ日程)
・納品日がいつか?(分析工数・確認日数)
・本調査開始日がいつか?(稼働体制)
・入稿日がいつか?(準備工数)

b.作成所要日数に合わせる方法(主に内製時)

・原案作成にどれくらいかかるか?(依頼部門)
・調査票作成にどれくらいかかるか?(調査担当)
・関係者確認にどれくらいかかるか?(討議日数)

工数短期化のオプションとして、外注・内製どちらの場合も、調査票作成・集計・分析は自分でできる技術や経験を身に付けておくと、(ネット調査の黎明期と違って調査会社も無理はしない傾向にあるので)いざという時に巻き取れるのでおすすめです。

もちろんタスクの抱え込みすぎには気をつけるべきですが、しかし、基本工数ありきの原則を貫いて「冷めたピザ」を届けてしまった場合(時宜を逸した調査データ)、データそのものは参照されたとしても二度と声がかからなくなるので注意しましょう。

>>関連テーマ 第2回(前半)『アンケート調査の企画書に入れる最重点項目』のブログはこちらから

③取引要件は全納品物情報を明記する

取引要件の記載イメージ

前項までは、主に実査(本調査)に焦点を当てた情報のまとめ方を紹介してきました。外注時はここに、スクリーニング調査(条件に合う対象者抽出のための事前調査)や集計・分析などの後工程の対応が入ってくるので、最後に補足したいと思います。

取引要件の記載イメージは図表の通りです。基本的には調査会社がヒアリングしてくれますが、取り決めが曖昧なままプロジェクトがスタートする場合も多く、最終納品段階でアウトプットの種類や様式についての齟齬が出やすいので注意してください。

各取引オプションを考える時のポイント

各取引オプションを考える時のポイントについても解説します。調査会社も様々な提案やフォローをしてくれますが、結局は自分あるいは自社の希望イメージをどれだけ率先して言語化して伝えられるかが、希望したアウトプットの納品につながります。

a.スクリーニング調査

スクリーニング調査は、実施の有無はもちろん、費用が本調査費用並みに高騰していないかを確認します(目安として60万円を超える場合など)。複雑な対象者条件を設定していたり、5問より上の質問数レンジになっていると、一気に跳ね上がります。

b.スクリーニング調査データ販売

スクリーニング調査は基本的には対象者抽出のための目的で行いますが、マーケティングデータとして必要な際は、市場規模を推測する戦略調査などで買い切りを判断します。たとえば、ハウスクリーニングの利用率を1万サンプルで把握する時などです。

c.調査票作成

調査票作成を自社で行う場合、入稿形式や画面設定がイメージと相違ないかを確認するようにします。調査会社のシステムによっても細かい差異はあり、特に複数回答1問あたりの選択肢数の上限値、使用可能な質問形式や画面仕様は事前に確認します。

d.集計

集計工程を調査会社に依頼する場合、アウトプットが希望イメージと相違ないかを確認します。具体的には、グラフデータ・自由回答リストの項目名称や項目順序などです。納品ファイルの種類だけでなく、データの構成も仕様書で事前確認しましょう。

e.レポート

分析工程を調査会社に依頼する場合、アウトプットが希望イメージと相違ないかを確認します。具体的には、一問一問のコメントの情報量レベル、用語や注記の細かさレベル、サマリの書き込み度合いなどで、報告者が自分である前提で確認しましょう。

またレポートは、作成にも検収にも時間を要する工程なので、一次納品と二次納品に分けると全体でロスの少ない進行になります。分納方法としては、内容面で区切りを付ける、定量データを先行する、自由回答を後送にする、などのやり方があります。

次回のブログテーマは「アンケートツールの導入時に吟味する項目」

Freeasy担当からお知らせです。次回、第3回(前半)のブログでは、「アンケートツールの導入時に吟味する項目」をテーマにノウハウについて菅原氏に解説いただきますので、ご期待ください!(5月下旬 公開予定)

Freeasyリサーチアカデミー第2回オンラインセミナーのご案内

リサーチのノウハウを少しでも多くのFreeasyユーザー、リサーチ担当者の方に知ってもらいたいという一心で、下記日程にて、参加費無料のオンラインセミナーを開催します。 

講師は、リサーチャーの菅原大介氏と、弊社アイブリッジ株式会社営業部シニアマネジャーの榎本涼が務めます。

Freeasyユーザーだけに限らず、リサーチを最大限に活用して売り上げを伸ばしたい方、リサーチのスペシャリストを目指している方など、皆様のご参加を心よりお待ちしています。

【セミナー開催概要】

■Freeasyリサーチアカデミー第2回オンラインセミナー
 『調査企画編 ~関係者に褒められるネットリサーチの「調査概要」の作り方~』

■配信日時:2022年5月24日(火)15:00~16:00

■配信方法:Zoom

■参加費:無料

■申込方法:事前申込

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