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アンケート初心者向けの選択肢作成法|Freeasyリサーチアカデミー

目次[非表示]

  1. はじめに
  2. ①MECE(漏れなくダブりなく)を意識する
  3. ②回答者を迷わせない書き方を身につける
  4. ③「その他」「特にない」を効果的に使う
  5. 次回のブログテーマは「ウェブ画面調査票で設定すべきこと」
  6. Freeasyリサーチアカデミー第5回オンラインセミナーのご案内

はじめに

アンケートの選択肢はアウトプットのデータに大きな影響を与えます。「大事な項目を入れ忘れていた…」、「一般的な結果を得ただけ…」、「特にないがダントツで高い…」、などの選択肢設計によるミスは、分析・活用のシーンにも影響を及ぼします。

今回のテーマは「アンケートの選択肢」です。主にユーザーアンケートを作成されている方を念頭に置いて、選択肢の構成力と表現力を高めていくための、「MECEの概念」「選択肢の文章表現」「その他・排他・逃げの選択肢」などを解説していきます。

解説するのはリサーチャーの菅原大介氏です。

>>講師のリサーチャー菅原大介氏についてはこちらから

>>関連テーマ 第5回(前半)『アンケート初心者向けの質問文作成法』のブログはこちらから

①MECE(漏れなくダブりなく)を意識する

選択肢構成のポイント


調査会社の新人研修では、調査票作成業務において、まずはじめに「MECE」(漏れなくダブりなく)という考え方を学びます。回答者が自分の状況に合った回答ができるよう、選択肢を正しく提示できているかを確認するための論理的思考法を指します。

本項では内容を初心者向けに特化して、しかも実務上必要になる考え方だけ以下で解説します。選択肢構成において「漏れなくダブりなく」を意識することは当たり前のことだと感じられそうですが、設計だけでなく分析も含めた視点にご注目ください。

a.自分が気になる項目以外も入れる

アンケートで取り扱う選択肢には、「この結果が知りたい」「ここの傾向が気になる」という、直接的に結果が気になる項目があります。仮説を持つことは大事ですが、代表的な項目・トレンドになっている項目だけで選択肢を構成するのはご法度です。

初心者の方の調査票案は選択肢数が不足していることが多く、世の中に様々なバリエーションがある物事に対して、ざっと調べて4~6個くらいの構成に留まっているケースをよく見かけます。これだと回答は「その他」あるいは適当に付いてしまいます。

b.趣旨が重複する項目を仕分けする

選択肢をひと通りリストアップできたら、趣旨が重複する選択肢が無いかチェックします。同じ概念・事象を指すものがアンケート質問内に併存していると、回答者がどれを選べばよいか迷ってしまいます。また、自分たちも分析時に困ることになります。

具体的には、たとえばファッションアイテムの選択肢の中に、「ブランドもの」という項目があったとしたらどうでしょう。言葉の定義が広くて何にでも当てはまってしまいます。実態調査では特に、他の選択肢の概念を包含していないか注意しましょう。

c.自社特性を検証する項目を含める

自社で展開する事業ドメインが調査テーマのアンケートで、利用状況や印象評価を尋ねる質問では、選択肢の中に自社の特徴に関連する項目を必ず入れておきます。こうすることで世の中の動向を知るだけでなく自社のニーズも検証することができます。

当たり前ながらもこのことを強調するのは、類似調査の選択肢をそのまま適用したばかりに何も示唆が得られなかったという調査案件を私が他で見てきているからです。類似調査の設計の出来がいいほど疑いなく進めてしまいがちなので注意しましょう。

d.選択肢数は20個程度までに収める

一般的なアンケート調査における一問当たりの選択肢の適正数は15~20個くらいとされています。加えて近年、スマホ端末からの回答が半数かそれ以上になってきていることを考慮すると、一画面の中で表示させる選択肢数は10~15個くらいが妥当です。

選択肢の上限数は直接的にはMECE(漏れなくダブりなく)の話ではありませんが、回答を網羅できるよう選択肢項目を用意しつつ、あくまでも適正な表示数に収まるよう、後述する「その他」などを含めて「過不足なく」選択肢を構成していきましょう。

②回答者を迷わせない書き方を身につける

回答者が比較選択しやすい文章表記

アンケート調査では、答えの選択肢が単語ではなく段階的な項目の中から選んでもらう文章タイプの質問があります。たとえば、認知・利用、経験・意向、関与・実行のステータスを問う質問で、対象者抽出のためのスクリーニング調査でよく使用します。

こうした質問の時は回答者が比較選択しやすい文章表記になっていることが重要です。上図の例をご覧いただくと、選択肢の前半と後半であてはまるステータスに見分けがつきやすいようになっており、回答者が自分の状態を選び出しやすくなっています。

私が見るところでは、企画業務が好きなアンケート作成者の傾向として、一文ごとにまったく異なる表記を使っていて、選択肢の表記に規則性がないケースを見かけます。これだと回答者は選択肢の理解に時間がかかってしまうので十分に注意しましょう。

評価尺度を問う選択肢の表記ルール

アンケートでは、商品・サービスへの満足度評価や、利用意向・参加意向を尋ねる時に、評価尺度を問う選択肢をよく使用します。満足度調査の「大変満足・やや満足・どちらともいえない・やや不満・大変不満」という設計は皆さんよくご存じでしょう。

評価尺度を問う選択肢は、このように選択肢の両側が対になる書き方をするのが良いのですが、自主調査形式のアンケートになると、「自分が使う話し言葉」を選択肢にしているケースを見かけます。たとえば、「最悪」「二度と使いたくない」などです。

こうした表記は回答者が段階的な対比で選ぶことを妨げてしまいます。評価尺度の選択肢はオーソドックスなものを使用するからこそ、回答者はこれまでの評価経験から選びやすく、調査結果も誰が見ても尺度の見解にブレないものにすることができます。

名称チェックで気をつける表記パターン

世の中のトレンドを調べるアンケートでは、モノ・コト・ヒトの話題を取り扱うため、必然的に調査票内で固有の名称・用語を多く使用します。この時、少し面倒でも念のため正式な表記を毎回検索して、確認してから調査票を確定させるようにします。

名称チェック時に特に気をつけたい表記パターンを上図にまとめました。大文字小文字・記号・スペースを含む名称は本家の情報を参照していないと間違えやすい代表格であり、その他、間に中黒点を含む名称や拗音を含む名称も見落としがちな例です。

そのほか、最近では合併に伴う商号変更も多く、企業名・ブランド名の動向は毎回検索していなければ気づけないものもあります。表記を誤ると最悪は意味が通じなくなるため、「だいたい知っている」(だから調べない)と思わずに対応しましょう。

>>関連テーマ 第5回(前半)『アンケート初心者向けの質問文作成法』のブログはこちらから

③「その他」「特にない」を効果的に使う

「その他・排他・逃げ」の選択肢の役割

a.その他

「その他」は、提示した選択肢のほかに思い当たる項目がある回答者向けの選択肢として用意します。通常の質問で、もし「その他」を置かず選択肢も少数構成だと、回答者はありものの中から選ぶことになり、結果データが上振れてしまう懸念があります。

アンケートツールでは、「その他」の後に自由回答欄を設定できる仕様になっていることが多くあります。「その他」に続く自由回答の設定はどちらでも良いのですが、仮説探索目的の調査では回答項目を予見できないこともあるので入れておきましょう。

このほか、質問の選択肢数が多いと既存の選択肢項目がその他に続く自由回答欄に記入されやすいので注意が必要なのと、質問の回答結果を受けた回答者指定の質問が後にある場合は「その他」の内容の特定が難しいこともあるので留意しておきましょう。

b.特にない(わからない・覚えていない)

「特にない」は、その他も含めて該当する選択肢がまったくない回答者向けとして用意します。「特にない」は複数回答において特別な選択肢となり、他の選択肢と重複選択ができない排他性を持ちます。(「その他」は内容により重複選択があり得る)

選択肢の中で超越的な役割を果たすので、金額や時期など過去の詳細な経験を問う時に、記憶を思い返すのが難しい回答者を想定して、「わからない・覚えていない」という表記でもよく使います。(調査業界では「逃げの選択肢」と呼んでいたりします)

このように「特にない」は大事な選択肢である一方、データの構成比が高いと回答傾向を考察する際にわかりづらくなります。この懸念がある時は、あらかじめ経験・立場を問う分岐用の質問を一問噛ませておき、質問の対象者を厳選するようにします。

c.この中にあてはまるものはない

「この中にあてはまるものはない」は、あくまで用意した選択肢項目間の割合を知りたい時、選択肢対象の項目が多くてある程度で区切りたい時などに、(「その他」と組合わせず)単独で使用します。※使いどころが難しいので私はあまり推奨しません。

たとえばキャンセル理由を尋ねる質問で、事前に理由をほとんど特定できていて、企業側で用意した項目の中で各選択肢の比率をデータで出したい場合が該当します。このケースでは調査対象者さえ合っていれば何かしらの回答は可能なので使用できます。

次回のブログテーマは「ウェブ画面調査票で設定すべきこと」

Freeasy担当からお知らせです。次回、第6回(前半)のブログでは、「ウェブ画面調査票で設定すべきこと」をテーマにノウハウについて菅原氏に解説いただきますので、ご期待ください!(9月上旬公開予定)
>>第6回(前半)のブログ「ウェブ画面調査票で設定すべきこと」へはこちらから

Freeasyリサーチアカデミー第5回オンラインセミナーのご案内

リサーチのノウハウを少しでも多くのFreeasyユーザー、リサーチ担当者の方に知ってもらいたいという一心で、下記日程にて、参加費無料のオンラインセミナーを開催します。 

講師は、リサーチャーの菅原大介氏と、弊社アイブリッジ株式会社営業部シニアマネジャーの榎本涼が務めます。

Freeasyユーザーだけに限らず、リサーチを最大限に活用して売り上げを伸ばしたい方、リサーチのスペシャリストを目指している方など、皆様のご参加を心よりお待ちしています。

【セミナー開催概要】

■【オンラインセミナー】Freeasyリサーチアカデミー第5回オンラインセミナー

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■配信日時:2022年9月1日(木)15:00~16:00

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■申込方法:事前申込



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